ロボの嫉妬

60 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/11/26(水) 04:01:40.36 ID:QU8YLcDO Be:

気にくわない

「デンデ!」

「あ、悟飯さん、お久しぶりです!」

腹立たしい

「久しぶりに近くに来たからね、少し寄ってみたんだ」

「えへへ、久しぶりに会えて嬉しいです」

むかつく

「最近お仕事忙しいんですか?」

「そうだねー、忙しいけど充実してるよ。デンデはどう?」

「おかげさまでだいぶこの星にも慣れましたし、ぼくも充実してますよ」

「それはよかった。でも天界って寂しいだろ、これからは少し頻繁に来ようかな」

「うふふ、ありがとうございます。悟飯さんはお優しいですね」

「いやぁ、ほら、色々心配だしさ」


神様は遊びに来た孫悟飯と色々話し込んでいる
笑顔で、嬉しそうに




何か気に食わない
神様の笑顔や喜びは私の喜び
なのに、腹が立つ

「…ミスターポポ」

「なんだ?」

「私は帰ります、神様によろしく」

「やきもちか?」

「…」


61 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/11/26(水) 04:03:58.65 ID:QU8YLcDO Be:
ミスターポポの声を背中に、天界の堅いタイルの床を蹴り、青に包まれた空に飛び出して下界に下降する
やきもちだって?
まさか、ありえない

神様は楽しそうで嬉しそうで笑っていた
それらは私にとっても嬉しいことだ
なのにやきもち?
ありえない

わからない

気に食わない

腹が立つ

嫌だ

いかほどが空を流れ、奥歯を噛みしめながら自室に帰るが
誰もいない部屋に帰っても、いらだちは収まらない
それどころか、理由を解明しようと先ほどの神様を思い出すと苛立ちはより膨らんでいくようだった

気に食わない
気に食わない

気に食わない
気に食わない

「…」

何時間経っても苛立ちは収まらない
何故

「…」

とりあえず研究所に行こう

◇研究所◇

妹「あれー?679だ、今日は早いじゃん?どしたの?」
姉「しーっ!また何かあったんだよ、すげーぶすくれてるもん。下手に話しかけると八つ当たりされるよ」
679「…」

女研究員「姉型の言う通りよ、何があったの?679」
679「…別に」
女研究員「不機嫌なあんたに仕事させたくないのよねー、あんたすぐ物に当たるんだもの」
679「…」
女研究員「今まで何枚キーボード壊されたことか…」


62 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/11/26(水) 04:07:16.82 ID:QU8YLcDO Be:
人聞きが悪い
キーボードは壊したのではなく壊れたのです

そんなこと言っても女研究員たちが聞いてくれないことはわかりきっていますので言いませんが

姉型「でぇ?何があったわけ?お姉ちゃんに話してごらん?wwww」

姉型が無駄に興味津々に話しかけてきた

679「別に」
姉型「別にってことはないでしょ、さては…またフられた?」
679「違います」
姉型「じゃあ何かなー?」
679「…」

話したところで何か解決するとは思えないが
まぁ、何かの糸口ぐらいにはなるかもしれない…か?

679「…じつは」
姉型「うんうん、なにかな?」
679「…、デンデがある他人と幸せそうに話してるのを見てたら、苛立って仕方がない」
姉型「ほっほーう、その相手って?男?イケメン!?」
679「…男性ですよ、顔は…結構良い方かと思います」
姉型「じゃ、やきもちだ」
679「やっ…」
姉型「やきもちもわからない?嫉妬だよ、し・っ・と!」

何を言ってるんだこの姉型は
理解不能だ
姉型はブレインがトんでるに違いない
早急にブレインの整備を受けた方がいい

679「デンデの幸せが私の幸せ、幸せにやきもちなどあるわけがないでしょう」
姉型「wwwwww」
679「…」


63 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/11/26(水) 04:09:54.86 ID:QU8YLcDO Be:
姉型「わかってないなー、どんな理由があれ、好きな人が高スペックな異性と楽しげに話してたら犬だってやきもちぐらい妬くっつーの」
679「…」

姉型「ほれほれ、行った行った!早く行かないとまたフられるよ!」
679「なっ…!」


きつい音を立てて眼前でドアが完全に閉められ
私は研究所から閉め出されてしまった

分厚いガラス戸の向こうでは『いってらっしゃーい』と言わんがばかりに笑みを浮かべ姉型が手を振っている

戸に手をかけてみるが…開かない
鍵かけられたらしい

姉型「苛立ち解消するまで入れてやんないよーん」

クソ姉め


しかし一理ある
このまま苛立ちを背負ったままでは何かと失敗を起こしかねない
…仕方ない
神様に会いに行って、確かめてきますか

だいぶ日も落ちてますから、孫悟飯ももう帰っているだろうし

私は天界へと急いだ


64 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/11/26(水) 04:21:59.05 ID:QU8YLcDO Be:
◇天界◇

神様は執務室にいた
執務室で机に向かい、報告書を書いていた
小さな手で報告書を書いている姿はいつ見ても愛らしい
後ろから抱きしめたくなる
だが

デンデ「あ、679さん!」

抱きしめる間もなく
神様は私の存在に気づき
ペンを置いて、駆けてきた。
可愛い
とにかく可愛くてたまらない
先ほどの苛立ちなんか忘れてしまいたくなる

デンデ「急に帰っちゃうんですもん、びっくりしましたよ?」

679「えぇ…」

デンデ「何かお急ぎの用事でもあったんですか?おつかれさまです」

679「…」

何故だろうか
神様はこんなに可愛いのに
神様は心配してくれているだけなのに

私にはまた苛立ちが湧き始めていた

679「…すみません」

デンデ「いえいえ、そうじゃなくて。急にいなくなっちゃったから、ちょっと寂しかっただけですよ」

679「寂しい?」

何故


65 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/11/26(水) 04:57:57.35 ID:QU8YLcDO Be:
寂しいわけがありますか?
だって神様は

679「神様は、孫悟飯がいれば寂しくないのでしょう」

デンデ「!」

神様の幼い目が驚きで大きく見開かれ、私を見ている
…あぁ、私は何を言ってるんだ…私は私が解らない、理解不能

679「…、神様は」

デンデ「679さん」

679「…何か」

デンデ「それってやきもちですか?」

…またか
一体今日一日だけでその言葉を何回聞けばいいんだか
しかし、私を見上げるその赤い目は、どこか何かを期待しているようにも見えた
何をなのかは知らない

デンデ「ねえ、やきもち?」

679「…」

否定したいのに、否定の言葉が出てこない
…いいや、わかってる
これは醜い嫉妬だ
やきもちなんて可愛い言葉で済まされはしない
私自身、薄々だがそれに気づいていたのだから、否定の言葉など出てくるわけもない

私は真実しか言えないから

679「神様」

デンデ「!、んっ」

小さな神様を壁に押しつけ、キスをした
何かを奪い取るように、半ば強引に

679「そうですね、醜い嫉妬ですよ」


88 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/12/01(月) 01:50:00.61 ID:EXxALwDO Be:
そうとも、醜い嫉妬だ

非生命体である私が生命体に嫉妬するなどおこがましい事かも知れない
だが
事実そうなのだからどうしようもない

なのに…

キスから顔を離すと、神様はにこにこと笑っていた

何故どうして
私にはわからない

思考回路が混乱し、言葉にさえ詰まっていると
聴覚センサーに届いたのは、くすくすと小さな笑い声

「やきもちなんだぁ」

「…そうですよ」

壁に押しつけた神様にもう一度口唇を重ねた

抵抗はない
それどころか薄らと唇を開き、目を閉ざして受け入れられる
理解不能だ、わけがわからない

「悟飯さんは、お友達ですよ?」

「そうですね、お友達ですね」

しかし苛立つものは苛立つのだ
細い脚を撫で上げ、白い服の中に手を滑り込ませた

衣類に隠された瑞々しい若葉の肌までは、あいつは触れない
とくとくと鼓動を感じる薄い胸にまでは、あいつは触れない

「神様、私はあなたが思うよりずっと嫉妬深いみたいです」

「うん…」

服を胸の上まで捲り上げると、その幼い胸には先日の跡がまだ残っていた。
私が付けた、私の証
何個も、ぽつぽつと

「…」


89 ◆AC57OO8nhs [sage] Date:2008/12/01(月) 01:54:58.35 ID:EXxALwDO Be:

「な、なんですか?679さんが付けたんじゃないですか!」

「そうですよ、私が付けた痕です」

恥ずかしいのか頬を上気させた神様は、可愛い
唇を深く重ね
指先の感覚だけに頼って、神様の腹の膨らみを縁取る赤をなぞって…

「!」

そのまま、赤い線をたどる
神様の下半身を覆うズボンの中へ手を侵入させ
その身体の真下にたどり着くまで

神様が何か言いたげに口を動かすが、知らない、離さない
離さない

私はあなたを離さない


「仕方ないですね、679さんのやきもちやきは…」




おしまい

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