さわさわと風が葉っぱを揺らして、
金色のお日様の光を散らしています。
木漏れ日を頬に受けながら、のんびりと木陰に寝転がったフリーザの、
丸いかわいらしい頭は姉のむっちりとした尻尾に乗っかっておりました。
「お姉さん」
のんびりと間延びした、だけれど幸せそうな声でタイガーフリーザは囁きます。
縫い物をしていた手元から、姉のクウラはチラッと視線をフリーザに向けました。
返事はありませんでしたが、それでフリーザはすっかり満足して
幸せな気分になります。
二人はまったく隅から隅まで、
言葉を交わす必要もないくらいに分かり合っておりましたから。
174 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/30(火) 02:50:43.06 ID:QflwHAso Be:
すぐに手元に視線を戻し、器用に縫い物を続けて行く姉の横顔を
うっとりと見つめながら、フリーザは姉の紫色の尻尾をそっと撫でます。
余り強く刺激すると叱られてしまいますが、
優しく触れる分には何も言われません。
尻尾はとても大切な部位ですが、二人は姉妹です。
何もかも通じ合った、特別な姉妹でしたから、
フリーザが何をしても、クウラは大体許してくれるのです。
一見怒っているように見えても、本当は怒っていないのです。
ほんの少しばかりフリーザが甘えて見せればすぐに許してしまいます。
そんな二人でした。
柔らかな木漏れ日がきらきらと姉の紫色の美しい尻尾に落ちています。
そのかたちを辿るように、フリーザの白い指が滑りました。
ほんの少しくすぐったがるように、紫色の、かわいらしいぷつんとした先端が、
ぱたっと地面を叩くように揺れました。
177 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/30(火) 02:58:02.16 ID:QflwHAso Be:
フリーザは末っ子だったせいか、
それとも元々の性格のせいか、
少しばかりワガママで甘えん坊な娘でした。
ですから、ぱたんと跳ねた姉の尻尾の先端を見て、
「くすぐったかったかな?」とか、
「余り触ったら邪魔になるかな?」とかではなく、
姉のかわいらしい尻尾の先端に触れる地面へのジェラシーを感じてしまいました。
すいっと白い手を滑らせて、フリーザはクウラの尻尾の先を捕まえます。
ぴくっと尻尾が手の中で跳ねましたが、
姉はまだ制止の言葉をかけませんから、
フリーザは気にせずそっとそれを引き寄せました。
「んー、」
うっとりと声を出しながら、フリーザの唇が姉の尻尾の先端に口付けます。
ここもボクの。
そう主張するように、堂々と。
192 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/30(火) 19:15:04.26 ID:QflwHAso Be:
フリーザの白い唇に触れた姉の尻尾の先端が、
ふるっと微かに身震いしました。
その些細な反応がフリーザには愛しく感じられ、
嬉しそうに笑みを浮かべながらちゅ、ちゅ、と何度も唇を押し当てます。
ここもボクの。ここも。
クウラは、そんなフリーザにちらりと視線を向け、
手元の縫い物を持ち上げて糸を切ると針を地面に突き刺します。
それから紫色の手がフリーザの顎を掬い取り、
促されたフリーザは体を起こして姉へと寄り添いました。
眼差しでフリーザは姉へ呼びかけ、
姉は僅かに口元に浮かんだ笑みで妹に応えます。
紫色の唇と、白い唇が重なり合い、
お互いがお互いを慈しむように角度を変え、擦り合い、
やがて撫であうだけだったその口付けが
ちゅ、ちゅ、と柔らかく音を響かせ始めました。
196 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/30(火) 19:38:26.39 ID:QflwHAso Be:
白い顎を掴んでいた紫色の指が、
いとおしげに白い肌を撫でやり、
ゆっくりとうなじへと滑ってゆきます。
フリーザの赤い瞳は薄く白いまぶたの向こうに隠れ、
いつもの小生意気な表情は陰を潜めています。
甘えたような、うっとりとしたフリーザの気配を好ましく思いながら、
姉の手が緩やかにうなじを辿り、
首筋を擽るように愛撫しました。
フリーザの手がゆるりと浮き、姉の首に絡みつきます。
する、する、と
蛇が鎌首を伸ばすようにお互いの尾が音もなく持ち上がり、
宙を滑り、
妹の尾は紫の腰へ、
姉の尾は白いくびれへと
絡みつき、愛で合うようにそこを優しく撫でています。
クウラの品の良い顎が傾き、口付けの角度が深まると、
白い唇が待ち望んでいたとばかりにうっすらと開いて
姉の侵入を心待ちにします。
200 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/30(火) 19:49:50.56 ID:QflwHAso Be:
ふと鳥が羽ばたき枝から飛び上がるような、
微かな音が姉の耳に届きます。
妹はそんな気配なんてまるきり気付かず、
舌を絡め合わせ、お互いの粘膜を摩擦させる快感に酔い痴れておりました。
蜜がたっぷりと絡む桃の実同士を潰しながら擦り合わせているような、
甘く、水気の多い音が二人の鼓膜を擽ります。
やがて、名残惜しげに唇を離した二人は、
微かに荒くなった吐息を漏らしながら抱き合って時を過ごします。
姉にもたれかかるようにすっかり身を預けたフリーザが、
うっとりとした眼差しを上げますと、姉との視線が絡み合いました。
見ていてくれた、それだけで幸福感が身に満ちます。
「……妖精が覗き見していたな」
「え?」
「気付かなかったのか……お前は甘い、フリーザ」
ぱちぱちと瞬きをするフリーザに、口端を上げて笑いながらクウラが再び顔を寄せます。
間近な距離で、―おしおきだ―と囁かれ、フリーザは再び白いまぶたを落としました。
ティンクがまっむらさきになってピーターの元に飛んでゆくよ・おしまい。