小さな小さな魔王様 僕はニセモノ勇者様 Vol.10

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293 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 13:14:14.07 ID:OaahZb60 Be:

よいこのためのしんせつなあらすじ!


お肉「ちーちーぱっぱwwwwwwちーぱっぱwwwwwwwwww」
>>706「ちゅんちゅちゅちゅんちゅんwwwwwwwwwwwwwwww」
太ブウ「ぶにゃ!」
>>706「ちゅwwwwんwwwwwwwwww」
太ブウ「にゃーう」

>>706「……ちょちょちゅ?」

お肉「ちゅwwwwwwww」

ぱたぱたぱたぱたぱたぱたた

お肉「ぜーへーぜーひー」

ぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱたぱたたたたたぱたぱたた

お肉「ちょwwwwちょwwwwんwwwwちゅwwwwwwwwwwww」
>>706「ちょwwwwちょちゅwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
太ブウ「んににゃ! にゃごー!」

がぶしゅー

お肉「ちょーwwwwwwwwwwwwww」
>>706「ちょちょちゅーwwwwwwwwwwwwwwww」

294 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 13:14:46.33 ID:OaahZb60 Be:





なかったことにしてください。



 

297 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 13:44:08.98 ID:OaahZb60 Be:




>>129「き、君は一体……」

異様な空気。
それこそ、真暗闇の中に眩く光るランプが突き出されたような。
名も知らぬ青年はけらけらと笑いながらくすんだガラスを割り、
大小の切先鋭い欠片も厭わず窓縁に、

否。
昨日見た紫色のヒトガタに胡坐をかかせ、その上に座っている。
視界の端に目を覚ましたらしい餃子の怯えた顔が見えた。


298 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 13:47:49.53 ID:OaahZb60 Be:
??「俺か?俺は>>706」

軽薄で乱雑な声が聞こえる。
その音が、止まり、一段低くなって、

>>706「この隠れた村の爪弾きモンさ」


300 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 13:52:44.42 ID:OaahZb60 Be:
今、何か
聞き慣れない、頭の軽そうな人物には相応しくない言葉が聞こえたような。
月明かりを背にしたシルエットは、表情を隠す。
窺い知れない。
ただ、四角く切り取られた夜に白く浮かぶ、恐らくは彼の指から伸びた幾つもの糸が、
ひどく綺麗だと思えた。

>>129「爪弾き……?」
>>706「んだ」
訛った。


302 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:10:26.87 ID:OaahZb60 Be:


>>706「魔物に魂抜き取られたってよ、俺は」
彼がそう言ったのは早くも森の中で、
強引に連れ去られた>>129は苛立ちを抑えようともしない。

>>706は孤児であったらしい。


303 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:11:01.68 ID:OaahZb60 Be:
絶望的な貧困から多少の余裕が生まれ、
余裕は誰かを己以外の者に目を向けさせた。

石くればかりの荒れ野へ鍬を入れずに済むようになり、
住処が集い、整地された村を作ると、
次第に誰かの数は増えた。


304 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:12:00.59 ID:OaahZb60 Be:
誰かは野良仕事をせず、徒党を組んだ。

その、大勢の誰かは何をして生きるか。
他の誰かから盗むのだ。

食べ物を
着る物を
飾る物を
飼う物を
そして命を。


305 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:14:09.74 ID:OaahZb60 Be:
すっかり奪いつくされた集落の、すっかり奪いつくされた家で、
唯一誰にも奪われなかった子供。
それが>>706だったらしい。

けれど幼さのためか、凄惨な出来事を一つも覚えていなかった。
南の黒森村の隣にあった小さい集落の残り子は。


306 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:23:40.80 ID:OaahZb60 Be:


咽び泣く声もない、打ち壊されて終わらされた家々の外れに、
忽然と現れた魔物がひとり。

ヒトが嫌いであった。
臭いが嫌いであった。
灯りが嫌いであった。
騒音が嫌いであった。

それ故悲劇は唐突に終わりを告げる。
脂汗に塗れた蛮行に酔う者どもは蹴散らされた。


307 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:24:00.60 ID:OaahZb60 Be:
這々の体で逃げる者、
体中を砕かれて絶命する者、
一部をなくした驚きで死んだ者、
因果応報とは言わないが、
その日、集落を襲った徒党は散々たる結果のうちに瓦解した。


308 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:25:18.89 ID:OaahZb60 Be:
月明かりも星明かりもない、
崩された家から立ち上がる火も火の粉も消えた、
鈍い煙の隙間を縫って、
不気味に静まり返った家の外へ出た子供は、見た。
暗闇の中でも分かる体毛のない滑らかな紫色の肌を。

凍えるほど恐ろしい、赤い赤い瞳に射抜かれて、
ただ呆然と立ち尽くすより他ない。

「貴様は泣かないのか」

「泣けばころしてやるものを」



一瞥をくれて背中を向け、去った尻尾がやけに印象に残った。


309 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:30:14.47 ID:OaahZb60 Be:
夜が明け、集落に向かった南の黒森村の大人達は、
その悍ましさに目を覆った。
親交のあった人が、かつて行き交った家が、
何一つ残らず無残な様相を晒していた。

「男衆どま、こっちゃ来い」

「何だでやばあさま」

「おったで、見つけたで」

「ありゃあ、はあ、かわいそうに」

年嵩のばあさまに抱き上げられ、子供はようやく泣いた。

「泣け、泣け、全部涙に出しちまえな」


311 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:42:29.58 ID:OaahZb60 Be:
育てると言って聞かなかったばあさまに引き取られ、
大きくなるにつれ、
あの時魔物はどうして自分を放っておいたのかと思うようになった。
考えるごとに遠巻きになる村人の事は気付かないふりをした。


312 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:42:44.14 ID:OaahZb60 Be:
クウラという名だと知った。
魔物はひとりぼっちだった。
ばあさまに育てられている自分よりも、ずっとずっとひとりぼっちだった。


313 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:42:58.93 ID:OaahZb60 Be:
群れるのが嫌いだったから、集落を襲った盗賊どもを壊滅させた。
でも、どうして俺をころさなかったのだろう。

気まぐれでもいい。俺はあのヒトに助けられた。

こうして気負いも不自由もなく暮らしている俺でも時折ひどい物悲しさを覚えるのに、
あのヒトは本当のひとりぼっちだ。


314 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:44:29.72 ID:OaahZb60 Be:
同年代の友達がたった一人離れたのをきっかけに、
子供の周りには人がいなくなった。
ばあさまだけは子供の味方をしてくれていたが、寄る年波には勝てずに死んだ。

「おめえは神様の助け子だでな」
くしゃくしゃで開けっ広げの笑顔が見られない。
ぽっくりと逝ったばあさまの体は、いつか負ぶった時よりもはるかに軽く、重かった。

生活ができる程度には大きくなった子供は、ばあさまの亡骸を共同墓地に運ぶと、
またぞろ思いを馳せるようになった。
ひとりぼっちは寂しかろう。
だってこんなにも、俺は寂しいのだ。
こんなにも、虚しいのだと。


315 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:49:10.67 ID:OaahZb60 Be:







>>706「―――だからこうして探してんだ」

>>706「アンタは一人じゃねえよって、言いたくて、会いてえんだ」

その子供は今こうしてぽつぽつと僕に人生を語っている訳だが、
全ッ然格好よくない。
むしろ腹立たしい。
切り株に向こう脛しこたまぶつけて悶絶しろ。


317 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:55:10.83 ID:OaahZb60 Be:
>>129「ふうん」
>>706「いやまあ、そりゃ、あんたを拉致ったのは悪かったって何度もさあ」
>>129「そうかい。許すつもりはないよ」
>>706「ひwwwwでwwwwえwwwwwwwwwwww」
>>129「どちらがひどいかなんて一目瞭然だろう」
>>706「仕方なかったんやwwwwww愛ゆえにwwwwww愛ゆえにwwwwwwwwww」


318 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 14:55:42.72 ID:OaahZb60 Be:
何とも奇妙な事に、>>706は魔物との思い出を美化しきっているらしい。
同情心を愛と混同している。
紫色のしっとりとしたフォルムの艶かしさを小一時間以上述べ続け、
終わったと思えば魔物を真似たヒトガタを作る時の苦労を小一時間。
うんざりする。
過度の運動も睡眠不足もストレスも健康を害するというのに。


319 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 15:06:27.35 ID:OaahZb60 Be:
>>706「何度やっても完璧にならねーからさwwwwマスク付けちゃったwwwwww」
>>129「それはよかった」
>>706「聞けしwwwwwwwwwwww」
>>129「だが断る」

確かに紫色のヒトガタは凹凸が目立つ。
だが、それが何だというのだ。
今すぐ袂を別ちたい。
また汗臭くなった。泥臭くなった。ひい蜘蛛の巣が。


320 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 15:07:49.98 ID:OaahZb60 Be:
一応パーティ扱いになっているのか、
出くわすモンスターを道中拾った毒草で>>129が怯ませ、>>706が殴るという
ナイスコンビネーションで倒す。

そのたびじわじわと経験値が上がり、結果>>129はLv10になった。やったね!
更に>>706が消耗したHPを回復させるのに薬草を必要としており、
需要と供給の関係から少々の儲けに貢献している。
人非人?アーアーキコエナーイ。

>>706「薬草苦えwwwwwwwwwwww」
>>129「いつまで歩けばいいんだい?これ以上の無為な時間はごめんこうむるよ」
>>706「てめえモヤシwwwwwwwwwwwwww」
>>129「口論で勝てなければ暴力かい?これだから野蛮人は」
>>706「うわー、ちょ、もー本気で一回殴るし」
>>129「……ふうん」
>>706「冗談wwwwwwだからwwww毒草かまえないでwwwwwwwwwwww」


321 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 15:11:52.16 ID:OaahZb60 Be:
何とも身のない会話をしつつ、
現在地の判別できない森に閉塞感を覚える。
まっくら くらい くらい。

ふとした瞬間、それまで賑やかだった会話などが急に止まる事を
天使が横切るというらしい。
実際は確実に天使ではないだろうが、
正に言葉の意味のままの気まずい状態が起こった。


323 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 15:18:26.07 ID:OaahZb60 Be:
>>706「……」
>>129「……」
>>706「……なあ」
>>129「何だよ」

>>706「今さ、何か」

>>706「―――見えたよな」


324 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/24(水) 15:19:09.46 ID:OaahZb60 Be:
物陰から現れるよ!
A・クウラ
B・マジュニア
C・行商人
>>325

A・>>129視点
B・現れたひと視点
C・物語調
>>326




続く!

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