小さな小さな魔王様 僕はニセモノ勇者様 Vol.9

1:小さな小さな魔王様 僕はニセモノ勇者様
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670 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:35:14.33 ID:UhTrjRo0 Be:

よいこのためのしんせつなあらすじ!


シン「というわけでちゅきうにきました」
キビト(超小声)「地球です」
シン「地球です」
キビト「はい」
とても耳がよく気遣いのできるデンデ「……」
キビト「……ゴホン」

デンデ「案内はボクと」
>>679「私です」
ベルゼブブ「ベルゼブブだ」
シーフ「シーフですじゃ」
デンデ「帰って」
ベルゼブブ「なんだと!」
シーフ「けちだな。盗むぞ。大変なものを」


673 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:39:44.34 ID:UhTrjRo0 Be:
ベルゼブブ「シーフは大変なものを盗んでいきました?」
シン「あ。それ知ってます」
>>679「まり……」
キビト「確かルパ〜ンさ〜んせ〜い」
>>679「犯罪はいけません」
ベルゼブブ「あ、こいつ何かごまかしたぞ」
>>679「箱入りロボは窃盗未遂の疑いでシーフを懲らしめます。ごっすんごっすん」
シーフ「ぎええ痛い痛い……あれ痛くない?」
>>679「とんとん・とととん・かたたたき」
ベルゼブブ「大人しく肩叩きされるなよ。逃げろよ」
シーフ「ほんわか」
シン「ほんわか」
キビト「ほんわか」


674 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:41:40.98 ID:UhTrjRo0 Be:

デンデ「さて闖入者も帰りましたし、地球の紹介を」
シン「しかしこの星を地球と呼ぶのは不思議ですね」
キビト「ええ」
シン「意味する所が地の球ならば、界王さんの住まいも地球」
キビト「ナメック星も地球」
シン「不思議」
キビト「不思議」
デンデ「言われてみればそうですねえ」
>>679「地球とは通称です」
シン「あ、やっぱり?」
デンデ(何……だと……)
>>679「スタートレック式に言うならば銀河系アルファ宇宙域セクター001」
シン「ご立派!」
デンデ「えっへん」


675 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:43:07.73 ID:UhTrjRo0 Be:
>>679「また、岩石質の地球型惑星に分類され」
シン「ほうほう」
キビト「ふむふむ」
>>679「正式名称はtellus」
シン「あれ?銀河系アルファ宇宙域セクター001じゃ?」
>>679「銀河系アルファ宇宙域セクター001は架空の名称」
キビト「ドラマの中で使われておるのですな」
デンデ「そうです」


677 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:46:39.95 ID:UhTrjRo0 Be:
シン「んん、では正式名称はtellusと」
>>679「イエス。リピートアフターミー。テルース」
シン「テルース」
キビト「テルース」
>>679「オーケー。リピートアゲイン。テルース」
シン「テルース」
キビト「テルース」
デンデ「何か怪しい獣の鳴き声みたいだから連呼は控えてください」
>>679「テルース?」
シン「テルース?」
キビト「テルース?」
デンデ「控えてってゆってるのにい」

678 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:48:14.15 ID:UhTrjRo0 Be:
キビト「さーて来週のキビトさんはー?」
デンデ「あれ?もうそんな時間?」
シン「どうしてキビトが主役なんですかズルい」
>>679「ロリナメックかわいいよロリナメック、界王神様大ハッスル、ふえる王蟲ちゃん」
>>679「……の三本でお送りしません」
シン「え!?しないのですか!?」
デンデ「変なのが混ざってた!!っていうか全部おかしい!!!」
>>679「テルース?」
シン「テルース?」
キビト「テルース?」
デンデ「ノー!」

679 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:48:36.47 ID:UhTrjRo0 Be:





なかったことにしてください。


 


682 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 12:58:04.13 ID:UhTrjRo0 Be:
どうしても風呂に入りたいと喚く>>129の主張に従って、
天さんは公共の温泉(偽装)へ案内しました。

料金は大人200ゼニー。
残りたったの70ゼニー。

体は清潔ほっかほか。しかし懐はすきま風。
人生はギャンブル。ギャンブラーな青年。
堅実な現実に別れを告げて酷薄な極楽から転落。


684 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:00:53.22 ID:UhTrjRo0 Be:

>>129「だが断る!」
天さん「何だ急に」
>>129「僕は薬屋だ!薬草も傷薬も特殊石も精霊石もあるし万能薬の素になる草もある!」
餃子「わあ、便利!」
>>129「というわけで乳鉢と乳棒や鍋などありましたら貸してくれたまえ」
天さん「どこまでも上から目線だな」
餃子「はいどうぞ」
>>129「ありがとう」
餃子「レンタル料金で全財産よこせ!」
>>129「世知辛い!」
天さん「リアルリアリティ!」


686 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:08:25.97 ID:UhTrjRo0 Be:
何とか商売道具(薬草とか)は勘弁してもらったものの、
残金はありません。0ゼニー。文無し。詰み。投了。
しかし物品はカバンいっぱいあります。起死回生のチャンス。

>>129「どっせーい」
餃子「腕がプルプルしてる」
天さん「如何せん貧弱だから仕方あるまい」
>>129「ふんぬー」
餃子「擂り粉木使うのにあんな気合いるか?」
天さん「いらんだろうな」
餃子「あ、力尽きた」
>>129「んまだまだぁー」
天さん「しかし腕が上がらない」
餃子「wwwwwwwwwwwwww」

練って固めて煮詰めて抽出。
混ぜたり分けたり薄めたり様々色々。
パッパラー タララッタラ パーンパーン
とっても上手にできましたー。


687 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:09:50.22 ID:UhTrjRo0 Be:
>>129の所持品

万能薬×5
解毒剤×5
風邪薬×2
傷薬×9
劇薬×1
リセッ○ュ×2
小さい金剛石×1
力の石×1
魔翌力の石×1
素早さの石×1
賢さの石×2
命の石×1
炎の精製石×1
水の精製石×1
カロリーメイト的なもの×3

失敗した残骸×4

薬学書が1冊
草木とか菌類とか、何かそんなのの役に立つっぽい本が1冊
どうみても実践用ではなく装飾用っぽい剣×1壊れ


688 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:10:42.40 ID:UhTrjRo0 Be:
>>129「ひいはあぜひぜひ。コッペパンにジャム塗ってジャムパンにしたものが食べたい」
天さん「ハントしてきた獣の肉と粽ならあるが」
>>129「ああ、それでもかまいません」
餃子「物々交換」
>>129「では傷薬をあげよう。よく効くよ」
餃子「しみる?」
>>129「しみる」
餃子「!!!!」
天さん「ははは」


689 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:17:44.16 ID:UhTrjRo0 Be:
何やかんやありまして>>129は天さんと餃子の家にお泊まりする事になりました。
所持金は奇跡的に作れた小さい金剛石は売価15000ゼニーですが、
村人はみんな財布の紐が長いようです。
主婦が「我が家の男は何だか臭う」とか失礼な事を言いつつリ○ッシュを所望。

 し か し 売 ら な い 。

偽勇者様の名前は>>129。そして、独身。
ごく普通の薬屋の彼は、ごく普通に生活し、
ごく普通に偽勇者として仕立て上げられました。
でも、ただひとつ違っていたのは、

>>129 は 潔 癖 症 だったのです。
チャーラッ チャラッ チャーラッチャッチャラチャチャーラーヘッチャラー。

偽勇者様は潔癖症。間違いなくノーヒット。ポテンすらしない。完封負け。

話が逸れたのはきっと眠気の精です。


692 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:23:37.47 ID:UhTrjRo0 Be:
ちゃんと教会でセーブもしてあります。
展開が飛んでるのは別に面倒臭くなったってそんな事じゃないんだから!
だってまだフリーザとかデンデとかセルとか出してないし
っていうかマジュニアまだだしできればブウとかも登場させたいし
まあそんなわけで夜ー。夜ー。夜ー。ドゥーワー。


693 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:24:54.76 ID:UhTrjRo0 Be:
フクロウがほうほうと物憂げに声重ね、木々の枝葉が触れ合う風の音。
己の微かな心臓の鼓動。呼吸。上下する胸や身動ぎにあわせて動く掛け布団の擦れ。
長閑な人々の生活も、今は夜の帳に覆われて眠りについている。
>>129は粗末な煎餅布団に包まり、妙に冴えた目を窓に泳がせていた。


695 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:34:20.32 ID:UhTrjRo0 Be:
「……まだ起きているか」
就寝時でもズタ袋のような帽子を被ったままの天さんが、ほぼ息だけの無声音で呟く。
「はい」
応じて返す言葉もまた、潜めたものだ。
>>129は天さんの布団の向こうから聞こえてくる微かな寝息を感じ、
狭い部屋で共に眠っている幼子を起こすまいという彼の気遣いに合わせている。

天さん「お前は薬師だったのだな」
>>129「……ええ、まあ。そうですね」
天さん「他にどんな物が作れる?」
>>129「何か要りようですか?」
天さん「いや……」


696 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 13:51:34.60 ID:UhTrjRo0 Be:
暗闇に慣れた目で天さんを見る。
僅かに首が振られ、一拍の間を置いて、詰めた息を吐き出した。

天さん「その、な」
>>129「何でしょう」
天さん「例えば、だ」
>>129「はい」
天さん「傷薬や万能薬は、他の……人以外に対して、どうなる?」
>>129「どうなる、とは」
天さん「効き目は違うのか?」
>>129「ふむ。そうですか。それは分かりません」
天さん「そうか」

天さん「……そうか」


697 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 14:04:26.68 ID:UhTrjRo0 Be:
>>129「あの」
天さん「何だ」
>>129「僕も、もしかしての話をしたいのですが」
天さん「ああ」
>>129「もし誰かが、可能な範囲もしくは可能である確立の高い範囲の事で」
>>129「僕に助けを求めたとすれば」
天さん「それが誰でもか」
>>129「関係ありませんね。僕に被害が及ばなければ取引するだけの話です」
天さん「随分とシビアだな」
>>129「さて?有益ならば行うべきでしょう」
天さん「金次第か」
>>129「そうなりますね」


698 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 14:08:22.86 ID:UhTrjRo0 Be:
>>129「もう寝ても?」
天さん「……ああ」
>>129「僕には、人も家畜も魔物も関係ないんだ。ただ」
天さん「……」
>>129「面倒事にならなければいい。それだけです」
天さん「しかし生活は面倒そうだな」
>>129「はは、自分から望んだ訳じゃありませんよ。おやすみなさい」
天さん「おやすみ」

子供と男に背をむけた。
無意識に。

どうせ意味などないのだろう。
明日にはここを立ち去る。
それから遠くない将来僕は死ぬべきなんだ。勇者として。
目を瞑る。
心が冴えていて、涙は出なかった。


699 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 14:17:39.84 ID:UhTrjRo0 Be:








天さん「―――い、 おい」

>>129「ん……?朝? あれ、暗い」
天さん「不審な音がした。お前はここにいてくれ」
>>129「はあ」
天さん「確かめてくる。動くなよ」
>>129「分かりました」


700 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 14:17:57.62 ID:UhTrjRo0 Be:
辺りを見回すと、まだ夜である。
天さんが部屋を出、ドアを閉めた。
無音に包まれる。
いや。何も知らない子供の安らかな呼吸があった。

不審な音?
気配は感じない。
もっとも、>>129に気取るほどの鋭さが備わっているとは思えないが。


701 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 14:19:55.15 ID:UhTrjRo0 Be:
故に―――
特別親しくもない赤の他人の子と、二人きり切り離され取り残されたように錯覚する。
あまり心強いものではない。
上半身を起こして、眠りこけているまぶたを見る。
無邪気で、猜疑心の欠片もない。暢気だな、そう感じた。

天さんは勝手にでもいるのだろうか。


702 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/09/17(水) 14:20:08.73 ID:UhTrjRo0 Be:
気を張るのも面倒な事だ。
早く寝たい。そして明日の朝にはどこか別の所へ行こう。
>>129が肩の力を抜き、ふうと息をはいた。
その瞬間。

??「どうも僕ですwwwwww」

場違いに明るい声が、窓をぶち破って響いた。





つづく!
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