470 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/31(日) 22:05:47.36 ID:Fzj72h2o Be:
動物のくせにちっとも雷を怖がる様子も見せず、
僕のネクタイを必死に齧っている猫。
それを抱いたままマジュニアは窓の外を見詰めている。
電位差によって生じる放電がキレイだと、マジュニアは言う。
その言葉を反芻しながら暗雲を眺めているうちに、
次の閃光を楽しみにし始めた自分を確認した。
なるほど僕も雷をキレイなものだと認識しているのかも知れない。
「また落ちた!」
マジュニアが上げる声に浮き立つ感情を見とめる。
小さな肩を抱き寄せても拒絶はなかった。
唸るような雷鳴に合わせたように喉を鳴らし、猫を突付いて笑っている。
473 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/31(日) 22:18:48.01 ID:Fzj72h2o Be:
「おお!見たか>>129?キレイな稲光だったなあ!」
「そうだね」
見ていなかった。
僕の目線はいつのまにか窓の外からマジュニアへと移動しており、
それでも次の雷が楽しみだという気持ちは消えない。
理解した。
僕は雷を楽しんでいたのではなく、雷に喜ぶマジュニアを楽しんでいたのだ。
目を見開いて窓の外を凝視するマジュニアが、
閃光と共にはしゃいだ声をあげる。
轟く音に合わせて唸りながら猫にちょっかいをかける。
「毎日雷だったら良いのにな!」
「雨は嫌だというくせに」
「雷は別だ!」
マジュニアが、いつもより輝いているような気がする目を、僕に向けた。
おいちゃんと雷を見ろ、などと文句を付けて来る唇に無性に焦がれ、
今口付け無ければきっと飢えて死んでしまうとすら感じる。
それゆえに僕はマジュニアに口付けた。
474 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/31(日) 22:29:58.86 ID:Fzj72h2o Be:
マジュニア「! ……な、なにしやがる突然」
>>129「君はとても魅力的だ」
マジュニア「ななななな何言い出すんだいきなり?!」
>>129「雷を眺めている楽しそうな君を見ている方が、」
>>129「僕にとっては雷の観察よりも興味深い」
マジュニア「……ま、まあ当然だ、お前はオレさまのもんだしな……」
>>129「可憐な菫色に染まる耳先にも、口付けて良いだろうか?」
マジュニア「殴るぞ」
>>129「HAHAHA」
>>129「マジュニア、それではその唇にもう一度…」
雷「ピカッ」
マジュニア「!!!」
マジュニア「雷が治まったらな!!!wktk」
>>129「……雷に負けた!」
アルフ「にゃふふふふ」
おしまい。