734 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 01:58:09.83 ID:x4.Td9Yo Be:
「いち」
オレの声も素直で、甘えていた。
>>1には何を言っても許される、解っていた。
「もっと強く、抱いてくれ」
甘ったれた声で囁くと>>1はその通りにしてくれる。
体が折れてしまいそうにきつく。幸せだった。
もっと、もっと、とねだるままに抱いてくれる腕の力強さに酔う。
もっとしっかりと抱き締めていて欲しい、
もっとオレを求めて欲しい。
「ピッコロさん、愛してる」
もっと愛してくれ。もっと、もっとだ。
738 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:00:47.13 ID:x4.Td9Yo Be:
「この世の何よりもピッコロさんが好き」
もっとだ。
「愛してる。ピッコロさんだけ愛してる」
もっとだ。
「シモヅルより、セルより、フリーザより、誰よりピッコロさんが好き」
もっとだ。
「愛してる。大好き」
オレも大好きだ。大好きだ。
お前が大好きだ。怖いくらいに…
「俺もっすよ」
幸せだ。
739 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:01:51.46 ID:x4.Td9Yo Be:
オレは幸せに満ちて、満ち足りた気持ちで、自信に溢れて囁いた。
「抱いてくれ、>>1」
743 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:07:39.10 ID:x4.Td9Yo Be:
>>1がオレの体を見てうっとりと吐息を漏らす。
オレはその吐息が、喜びと、興奮からのものだと良く解っていた。
だから微かな羞恥よりも、
もっと見て欲しい、
もっとオレを見て、興奮して欲しいという気持ちが先に立つ。
身を広げて>>1を待つ。
「ピッコロさん、たまんねえ」
うれしい。
うれしい。
そうだろう?オレも同じくらいお前に焦がれている、欲しい。
「抱いてくれ……」
挑みかかるように>>1の体がオレを割り開く。
744 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:09:55.30 ID:x4.Td9Yo Be:
オレがお前を愛しているのと同じだけ、
オレがお前を欲しがっているのと同じだけ、
お前もそうだと確信している。
オレの身も心も、お前にほしがられていると、
お前に求められていると、
ひしひしと感じるのだ。
なんという、幸せ。
745 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:10:42.83 ID:x4.Td9Yo Be:
すぐに欲しい、だがもっと見てくれ。
もっとオレの体を愛してくれ、
お前に愛されるためだけにある。
747 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:12:35.83 ID:x4.Td9Yo Be:
>>1の舌がオレの胸をたどり落ちていく。
じりじりと身が焦がれるようだ、ああ、早くそこを愛してくれ。
「あ」
声が漏れる。
恥ずかしい、だが、オレの声にお前が昂ぶると解っているから、
嬉しい。もっと聞いてくれ、お前のために、お前によってこぼれる声だ。
「ピッコロさんの、ここ、すげえ好き」
「ぁ……」
そこ を、>>1の舌が這う。
腰が浮いた。
もっと、見てくれ。
お前のための、お前を受け入れる、オレの体を。
748 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:14:20.84 ID:x4.Td9Yo Be:
「好き、」
「嬉しい」
「ピッコロさんのここが好き、だから嬉しい」
オレも同じ気持ちだ。嬉しい。お前が好きだ。
>>1の唇がそこに口付けて、>>1の舌がそこを愛する。
その度にオレは喜びに身を打ち震わせた。
ああ、もう待ちきれない。
早く早く欲しい、お前をオレにくれ。
「ピッコロさん、もうダメ、ピッコロさんが欲しい」
オレも同じ気持ちだ。欲しい。
「入れて、いい?」
ああ。してくれ。
752 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:17:15.93 ID:x4.Td9Yo Be:
あ
「ピッコロさん、ピッコロさんっ、……ピッコロさんの中に入ってるよ」
ああ、
「受け入れてくれてありがと、すげー幸せ。うれしい」
ああ
「ひとつになれて、うれしいっす、ピッコロさん!」
……。
754 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:19:45.22 ID:x4.Td9Yo Be:
目を開ければ暗い天井で、
隣には>>1が平和な寝息を立てていて、
何一つ変わらないいつもの夜だ。
何の変わりもない、幸せな夜だ。
756 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:21:19.80 ID:x4.Td9Yo Be:
オレには解らなかった何も解らなかったのだ、
757 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:22:32.82 ID:x4.Td9Yo Be:
ひとつに、なる。
受け入れる。
夢の中でさえ許されないのか、
何も解らなかった。
夢の中の>>1が幸せそうにオレの上で、動いて、
それなのにオレには何も伝わらなかった。
>>1の熱すらも。
758 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:23:32.84 ID:x4.Td9Yo Be:
「……ック、」
笑いが漏れる。
馬鹿馬鹿しい。酷く滑稽だ。
759 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:24:34.69 ID:x4.Td9Yo Be:
たかが夢、馬鹿げた夢だ、
だがその夢ですら、
「く……」
オレは知らない、知らないのだ。
一生知ることが出来ない。
761 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:26:01.35 ID:x4.Td9Yo Be:
「……っ ……」
一生。
お前をどんなに愛しても、
お前にどんなに愛されても。
「……く ……ッ」
お前を受け入れたときお前がどんな顔をするのか。
お前を受け入れればどれほどに熱いのか。
お前を受け入れる、ということ。
ひとつになる、ということ。
人と、人との、愛しあい方を、オレは一生お前に感じさせてはやれない。
762 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:26:28.36 ID:x4.Td9Yo Be:
シモヅルにはそれが出来たのだ。
女にならば。
763 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:29:26.60 ID:x4.Td9Yo Be:
オレには出来ない。
お前にどれだけ愛されても、
お前をどれだけ愛しても、
お前を受け入れてやることが出来ない。
767 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:32:57.16 ID:x4.Td9Yo Be:
オレは、……最強には程遠いが、人並み以上の力は有している。
もしも地球に何かが起これば、この身なぞ惜しくはない。
お前の暮らす星を、オレに出来る限りの力で守る。
お前を、オレの全てを掛けて守ろう。
だが、
それが何になろうか。
オレは弱っちい、人間の女にならば出来る愛し方を、
お前に感じさせてやることも出来やしない。
「………… っ ふ 」
769 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:36:17.22 ID:x4.Td9Yo Be:
お前は知っているのだろう、人と人との愛し方を。
一度知ったそれを、 ……。
770 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:38:07.62 ID:x4.Td9Yo Be:
オレは、もう、
一度知った愛を。
お前に教えてもらった愛を。
愛されるということを。
手放したくはない。
この胸の内にそれがなかった頃は、
ただ1人の自分を寂しいとも、みじめだとも思わなかった。
だが、もう、今のオレは、お前なしでは。
お前の愛なしでは、寂しい。
生きていけぬわけではないだろう。
だが、……寂しい。
想像したくないほどに。
771 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:38:15.21 ID:x4.Td9Yo Be:
お前は?
772 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:38:42.48 ID:x4.Td9Yo Be:
お前は、知っているのだろう?
受け入れられる、ことを。
773 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:39:16.88 ID:x4.Td9Yo Be:
オレはそれを、お前に、与えてはやれない。
どんなにどんなにどんなにどんなに、
そうしてやりたくとも。
オレは、お前に、それを、やれない。
774 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:41:12.90 ID:x4.Td9Yo Be:
「……………ッ、 ッ ふ ぅ、 ……」
くるしい。
777 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:44:24.78 ID:x4.Td9Yo Be:
隣で、寝息を立てているお前を起こしてしまわぬよう。
必死に口を押さえた。
身が震える。
くるしい。かなしい。
お前を受け入れてやれぬ己の身が悔しい。
人の、人間の、女の身を持たぬ自分が、悲しい。
「ッ ……く ……ぅ」
力を。
力を求める戦士としてのオレよりも。
今のオレはただ、お前を受け入れることが出来る体が、……欲しい。
女、……何の力をも持たぬただの女が、
身が焦がれるほど、胸が焼けるほどに、うらやましい。
778 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:46:18.76 ID:x4.Td9Yo Be:
オレはお前を受け入れてやれない。
お前を、……受け入れたい、のに。
780 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:46:44.54 ID:x4.Td9Yo Be:
そうだ。
お前のためではない、オレが……。
オレが……。
784 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:50:08.90 ID:x4.Td9Yo Be:
感じたい。お前を感じたい。
お前をこの身に受け入れたまま、
お前と口付けられればどれほどに幸せなのだろう。
お前の熱を、お前の固さを、もっと感じたい。もっと受け入れたい。
お前が欲しい。
「 ッ ぅ く、 っ……」
かなわぬ、のぞみだ。
785 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 02:51:14.50 ID:x4.Td9Yo Be:
A・自問自答
B・シモヅル
C・ブルマ
D・>>1
790 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:01:00.35 ID:x4.Td9Yo Be:
>>789 D・>>1
どれだけ望んでも。
人であるお前と、ほんとうに、繋がることは出来ない。
「っ ……、 っ、」
縋りつきたい。
お前を起こして、きつく、抱いて欲しい。
夢のように。
息も止まるほどに。
だめだ。明日も、こいつは仕事に行かなければいけない。
それに、何より。
「ぅ…ッ」
こんなにみっともなく、泣きじゃくっている様を見られたくない。
何度も見られた、涙なんて。それでも、恥ずかしい。
どうしようもないことを、
己の身に叶わぬ願いを、
うじうじと欲しがる浅ましいオレを、見られたくない。
792 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:04:25.74 ID:x4.Td9Yo Be:
1人になろう。
頭を、冷やそう。
794 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:09:09.14 ID:x4.Td9Yo Be:
>>1を起こさぬようにそっと布団から出た。
せまっくるしい、二人で寝るには窮屈すぎる布団。
買い替えようと何度も話に出ては結局買い換えない布団。
お前と、ぴたり引っ付いて眠ることになるから、
……オレはキライじゃないのだ。
ああオレは浅ましい。少しでも、お前に触れていたい。
受け入れられすらしないくせに。
797 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:13:50.15 ID:x4.Td9Yo Be:
「んん」
びくん、と体がすくんで、
背後に聞こえた、呻きのようなその声にすらぼろぼろと涙が、いっそう、零れた。
好きだ。
こんなに好きなのに。
こんなに、愛している、のに。
どうしてオレは人間ではないのだろう。
どうしてオレは女ではないのだろう。
どうしてオレはお前を受け入れられないのだろう。
798 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:14:39.52 ID:x4.Td9Yo Be:
口を押さえる。
だめだ。オレは今冷静ではない。
少しでも気を緩めたら、飛びついてしまいそうで。
しがみついてしまいそうで。
きんと冷えた窓ガラスに額を触れさせた。
必死に噛み殺す嗚咽に肩が震える。
801 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:17:25.60 ID:x4.Td9Yo Be:
1人になるんだ。落ち着いて、頭を冷やせ。
高望みをして、どうなる。
どんなに焦がれても、どんなに欲しくても、
オレには一生手に入れることが出来ないのだ。
欲しがってどうする。無意味だ。
もしも>>1が、……
今はオレを確かに愛してくれている>>1が、
それを望むのならば、オレには、不可能だ。
804 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:21:25.60 ID:x4.Td9Yo Be:
口をきつく押さえたまま窓に手をかける。
涙を拭う余裕もない。
1人になるんだ。
縋ってはいけない、あいつは仕事があって、
あいつは人間で、
あいつは人の愛し合い方を知っているのに、
縋ってはいけない。
きし、と窓が軋んで、
805 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:22:32.18 ID:x4.Td9Yo Be:
「 ピッコロ さーん ……?」
妙にほどけたようなふにゃっとした、ねぼけた、力の抜けた、まぬけな、声。
807 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:27:40.30 ID:x4.Td9Yo Be:
窓の向こうに飛び出すはずの両足の力が萎える。
窓枠に触れた手が震えた。
「どしたん、すかー……」
矜持も羞恥心もかなぐり捨てて、
ねぼけたそいつに抱きつきたい。
A・ピッコロさんは出来ないよ
B・やっちゃえ
810 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:37:02.29 ID:x4.Td9Yo Be:
>>809 A・ピッコロさんは出来ないよ
抱きついて、すがり付いて、抱き締めてもらって、
溢れる涙を拭って欲しい。優しい言葉を掛けて欲しい。
甘やかして欲しい。
情けない。みっともない。
あつかましい。
受け入れてやることすら出来ないくせに。
出来損ないのくせに。
してほしい、と、思う欲だけは一人前か。
恥ずかしい。
「……」
「ピッコロ、さーん?…どしたの…」
起き上がる気配に、狼狽が走る。
もう、遅い。窓を乗り越えて外に飛び出すには、遅い。
今そうしても心配させるだけだ。
812 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:40:19.44 ID:x4.Td9Yo Be:
「外見てんの…?」
んー、と、>>1が伸びをする息遣いが伝わる。
「雨降ってるっしょ……窓、閉めてこっちおいで」
振り向いても、きっと暗くてオレの顔は見えないだろう。
強張った手を動かして、そっと窓を閉めた。
「ピッコロさん、おいで」
優しい声だ。
愛されている、と、じわりと胸が熱くなる。
おいで、と何気なく呼ぶその声が嬉しい。
お前のそばにいてもいいのだと囁かれている気持ちになる。
813 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:42:23.37 ID:x4.Td9Yo Be:
だが足がすくんで動かない。
恥ずかしい。
オレはお前を受け入れることすら出来ぬ体なのに。
なのにお前に愛して欲しいと。
814 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:43:19.91 ID:x4.Td9Yo Be:
動かない。動けない。
「ピッコロさん」
ああ、もしかしたらオレはこうして欲しいと望んでいた?
背後から抱き締めてくれるその体は小さくて、
だが、
包まれているような安心感を感じる。
818 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:49:33.96 ID:x4.Td9Yo Be:
>>1の体は温かくて小さくて、弱くて、
だが優しかった。
「ピッコロさーん。一緒に、寝ましょ」
ねだるような口調で>>1が囁いて、それから少し黙って、
「ピッコロさん、大好き」
押さえつけようとしても震えてしまうオレの身を撫でながら、
あやすように呟いた。
821 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 03:54:42.70 ID:x4.Td9Yo Be:
身に力が入らないオレをいざなって、
>>1の腕が布団の上に座らせたオレを抱き締めた。
「ピッコロさーん」
引き攣るような呼吸音を噛み消そうとするオレに、
苦笑めいた気配を漏らしながら、>>1が顔を近づける。
「どうしたっすか」
溢れる涙に気付かれてしまっても、もうそれを隠そうとも出来ない。
>>1の唇がオレの涙を吸い取って、ちゅ、と目尻にちゅーをした。
涙が零れる。
オレはそんなに優しくされていいのだろうか。
オレはお前を、受け入れることも出来ないのに。
822 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:00:05.09 ID:x4.Td9Yo Be:
お前を煩わせてしまってすまない。
こんなオレのせいで。
そう思うと涙が止まらなくて、
必死に泣き止もうとするのに。
「ピッコロさん?」
首を振るオレに笑った>>1が、
口を押さえたままのオレの手をそっと剥がそうとする。
だがオレの手は動かない。
「ピッコロさん、お口にもちゅーさせて。おねがい」
「……」
して欲しい。
欲しい。
824 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:03:48.95 ID:x4.Td9Yo Be:
手首を握り締められ、ゆっくりずらされる。
今度はそれに従うことが出来た。
「ピッコロさん、大好き。」
唇が触れる。
その言葉にウソはないと、
愛されていると、実感がオレの涙を拭ってくれる。
手首を握られたままじっとちゅーを受ける。
振り払おうと思えば振り払える、その力。
「ピッコロさん」
唇をやわく触れさせたまま名を呼ばれ、
幸せな気持ちが、込み上げてくる。
こんなオレだが、愛されている。
こんなオレだが、愛している。
許されるのだろうか。
825 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:06:14.58 ID:x4.Td9Yo Be:
「やな夢見た?」
いやな、夢……だったのだろうか。
いいや、
望んでも願っても祈ってもかなわぬ夢を見てしまった。
826 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:07:40.55 ID:x4.Td9Yo Be:
応えられぬオレの返事を暫く待った>>1が、
やがて諦めたのかもう一度唇を擦り寄せてくる。
「大好き」
言い聞かせてくれるように繰り返される言葉に、
このまま甘えてしまいたくなる。
>>1の腕がオレの後頭部を支えて、
胸が押し付けられ、
そっと布団に身を倒された。
827 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:10:40.34 ID:x4.Td9Yo Be:
「……ッ、 >>1」
するりと帯が解かれ、
びくりと体が震えた。
「やっと声聞けた。もっと聞かせて」
甘ったるい、優しい声で>>1が囁きながらオレの衣服を解いていく。
だが、
その中に隠れたオレの体には、
お前を受け入れられる部分なんて、ないのだ。
829 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:13:40.70 ID:x4.Td9Yo Be:
血の気が引く。
いやだ、だめだ、オレは、オレの体は。
体の末端がつめたく冷える。
だが鼓動だけは、どっ、どっ、と、耳に響くほどに。
するすると帯は解けてしまい、
>>1の手が、指が。
「よせッ……」
オレの声は悲鳴に似ていた。
830 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:18:06.52 ID:x4.Td9Yo Be:
「ッ!! ……ピッコロ、さん?」
>>1の腕を払い、体を押し退けた。
力任せに。
「どうしたんすか…?」
「今日は……したく、ない」
震える己の声が憎たらしい。
布団に落ちた帯をおどおどとかき寄せる。
「……今日は?」
胸が痛くて、また涙が零れた。
今日も、明日も、それからも、一生、
オレは本当の意味で>>1と、それをする、ことは出来ないのだ。
834 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 04:25:09.65 ID:x4.Td9Yo Be:
>>1は優しかった。
それ以上何も言えなくなったオレを優しく抱き締めて、
宥めるように背を撫でて、
涙を拭って、ただそうしていてくれた。
愛されている。大事にされている。
解っている。
オレは幸せなのだ。
幸せでたまらないのだ。
それなのに。
これ以上を望んでしまうだなんて、オレは、なんと欲深なのだろうか。
こんなに幸せなのに。大事に、されているというのに。
どう足掻いても届かぬ望みに、願いに、
焦がれる心を抑えきれぬオレは、なんと罪深いのだろうか?
幸せなのに。こんなにも。
それなのにもっともっとと……。
愛している。
愛するお前を、受け入れ、愛するお前と、一つになれれば、
どれほど幸せなのだろうか……。
おしまい。