31 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 22:55:10 ID: Be:
怖れ憎まれた大魔王の子として生まれ、
生れ落ちたその時から人生に運命を刷り込まれ、
生き方を自ら選び取ることも許されなかったオレが。
こんなにも幸せに暮らして許されるのだろうかというほどに、
オレはお前に抱かれて喜びを感じている。
お前が仕事から帰って来るのを待ち、
おかえり、と声を掛け、
オレの言葉にお前が嬉しそうに笑う。
きっと、人間ならば極当たり前の毎日なのだろう。
それがこんなにも愛しい。
こんなにも幸せだ。
頼りないお前の首筋を撫でる。
抱き締める。壊さぬよう、そうっと。
「ピッコロさん」
嬉しそうなお前の声がオレの名を呼び、
言葉がオレの鼓膜を優しく揺さぶる。
体の奥から滲み出てくるような甘い痺れが、心地良い。
33 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:01:36 ID: Be:
「オレも、お前が好きだ……」
「嬉しい」
お前が嬉しく思ってくれる。
それがオレも嬉しい。
>>1の手のひらがオレの頬を撫でていく。
それに甘えたくなり、だが恥ずかしい。
けれど、今なら。
そっと手のひらに頬をすりよせると、>>1はそんなオレを見下ろして
笑った。嬉しげに。
ああ、オレも嬉しい。
己の運命を恨んだ。
己を生み出した大魔王を憎んだ。
だが、今はその全てを許せる。
いいや、その全てすら愛しい。
「お前と一緒にいられて、幸せだ……」
お前と暮らせる今は、かつて恨んだ日々があってこそだ。
34 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:03:39 ID: Be:
A・切なくいくよ!
B・もう楽しいままでいいじゃない
>>36
35 以下、パー速民にかわりましてが無性マニアがお送りします [sage] Date:2008/08/28(木) 23:06:10 ID: Be:
空気読めてないだろうがB
36 以下、パー速民にかわりましてが無性マニアがお送りします [sage] Date:2008/08/28(木) 23:08:47 ID: Be:
可哀相な方向にいきそうでこわい><
B37 以下、パー速民にかわりましてが無性マニアがお送りします [sage] Date:2008/08/28(木) 23:10:17 ID: Be:
お前らやさしいなwwwwwwwwwwwwww
タイトル変更
〜〜前向きなピッコロさん〜〜
38 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:15:09 ID: Be:
>>36 B・もう楽しいままでいいじゃない
「ん」
>>1が嬉しそうに笑って、柔らかく触れるだけのちゅーを落とす。
初めは戸惑うばかりだったこの感触が、
溢れんばかりの幸福感をもたらす。
「俺もピッコロさんがいてくれて、ほんと幸せ」
抱き締められる感触に吐息が漏れる。
口付けをもっととせがみたくて、
だがそれが恥ずかしい。
けれど、今なら。
体中がくたくたに疲れて、お前以外のことを考えたくないほどぼんやりとした今なら。
…………幸せ過ぎて怖い、と思うほどに愛し合ったばかりの今なら。
「もっと、ちゅーをくれ……>>1」
少しくらい甘えても、許される気がした。
41 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:19:50 ID: Be:
「いくらでも」
>>1が幸せそうにしてくれる。それが嬉しい。
弱っちい、ただの人間1人の表情で、声で、体温で。
照れくさいほどに満ち足りてしまうオレを、
かつての大魔王が見たらどう思うだろうか。
かつての大魔王が苦しめた人々が見たらどう思うだろうか。
触れる柔らかな感触。
42 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:23:18 ID: Be:
許されないだろうか。
大魔王の生まれ変わりであるオレが、
この、はかないまでに柔らかなぬくもりを愛しく思うことは。
簡単に潰れ壊れてしまう人間を、愛しく思ってしまうことは。
人間のように、
人間の女のように、
愛され、抱き締めることに幸せを見出してしまう、
こんなオレは許されないだろうか。
44 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:28:50 ID: Be:
「ピッコロさん、……愛してる」
それでも。
それでも。
誰に許されずとも、
我が身にふさわしくない思いであろうとも。
「オレもだ……>>1、愛して…いる」
離さない。
抱き締めたこのぬくもりを、オレは離したくはない。
誰に許されずとも、
我が身が呪われていようとも、
「愛している……」
お前に向ける、そして、お前から向けてもらえた、
この想いは恥じるものではないと信じている。
52 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:37:31 ID:bBqDxI8M0 Be:
「もっと言って、すっげー嬉しい」
へにゃっとしたその情けないツラが好きだ。
幸せそうに笑うその表情が好きだ。
お前のなんでもない仕草にすら、オレの心はあたたかくなる。
「……好きだ」
オレの言葉でますます蕩けた顔を撫でる。
オレでお前がそうなるのが、嬉しい。
もっと喜ばせてやりたいと思う。
お前が嬉しいのならばなんだって出来るとさえ思う。
誰に許されなくても、
お前と、オレは、確かに……。
54 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:44:11 ID:bBqDxI8M0 Be:
数え切れぬほど好きだと言い合い、
数え切れぬほど柔らかく口付けあった。
子ども同士がじゃれるようなそんな一時も、
堪らなく幸せだ。
誰に許されなくともいい。
オレが選んだ、在り方だ。
お前の傍にいたい。お前を愛していたい。
オレ自身が、
大魔王に縛られぬオレ自身がお前を求めている。
「……>>1、わがままを言ってもいいだろうか」
滑らかな背中を撫でながら囁く。
驚いたように>>1が目を見開いて、それからうれしそうに笑ってくれた。
「なんでも言って」
55 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/28(木) 23:47:43 ID:bBqDxI8M0 Be:
A・かわいく
B・積極的に
C・甘えて
69 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:13:26 ID:zFVISIXM0 Be:
>>57 C・甘えて
>>1の首筋を抱き寄せて顔を近づける。
嬉しそうなままのお前の頬に唇を触れさせて、
びっくりした顔を見せるお前抱いたまま転がる。
体勢が変わって、お前を見下ろす形だ。
重くはないように体重は膝で支えるけれど、
ほんの少しお前は重さを感じているかも知れない。
ぴったりと胸を押し当てていたいから。
「……好きだ」
触れ合うぬくもりが嬉しい。
甘えたように囁きながら、先ほど唇を押し当てた頬に頬をそっと当てる。
ぎゅ、と背中が抱き締められて、吐息が零れた。
お前の力はなんて脆弱なのだろう。
だが、愛しい。
「もっときつく抱き締めて、……もっと、……愛されている、と」
「…感じさせて欲しい」
70 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:22:48 ID:zFVISIXM0 Be:
「ピッコロさん、……」
>>1が溜息のような声でオレを呼ぶ。
なんだ、と応える前に、ぎゅうっときつく抱き締めてもらえた。
幸せだ。嬉しい。
オレの息すら阻害しない弱弱しいその力が、嬉しい。いとしい。
お前が戦士ならば命を賭してでも守ってやった。
お前が強大な敵ならばその手で死んでも良かっただろう。
お前が、
何の力も持たない、
戦士としてのオレに関わらない、
ただの人間で、良かった。
ただのオレに、……戦士ではない、元神でも、元大魔王でもない、
ただのオレを愛してくれて、嬉しい。
73 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:28:06 ID:zFVISIXM0 Be:
「ピッコロさん、愛してる。すげー愛してる」
「ああ」
「俺の全部で愛してるって言ってもまだ足りねー」
「ああ」
「ほんと、もー、言葉が足りねー」
「ああ」
弱いその力はきっとお前の精一杯。
ぶるぶると震える腕がいとおしくて、幸せだ。
そっと抱き締め返しながら、頬を押し当てる。
お前は温かい。いつでも温かい。
「愛してる」
「ああ……」
愛されている。
呪われた大魔王の落とし子でもない、
神とひとつになった戦士でもない、
ただのオレが、愛されている。
77 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:34:57 ID:zFVISIXM0 Be:
「いち、…」
「なんすか」
全力で抱き締めていることに疲れたのだろう、
ふいーとだらけた声をたてて>>1の腕から力が抜ける。
一所懸命、抱き締めてくれたのだな。嬉しい。
「もう一つ、ワガママを言っても良いか……?」
「え?今のワガママだったんすか?!」
驚いたような言葉に、こちらが逆に驚かされる。
……オレのようなものが、人間らしい愛を望むなんて、
ワガママ以外の何だというのだ。
だが、…オレはそれをオレに許してやりたいと思ったのだ。
誰に、許されずとも。
A・ワガママもいっこいいよ!
B・えへへ、だーめ
82 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:51:16 ID:zFVISIXM0 Be:
>>79 A・ワガママもいっこいいよ!
「勿論いくらでもいっすよ、嬉しい」
「うれしいのか?おかしなヤツめ……」
>>1の腕がそっとオレの背中を撫でていく。
幸せで、幸せで、堪らない。
オレのワガママを嬉しそうに受け入れてくれるお前が、
いとしくて、どうしようもない。
「……明日」
「あした?」
「……」
そっと顔を上げた。
>>1はワクワクしているような顔つきでオレを見ている。
「明日……駅まで、迎えに行っても、良いか?」
「え?」
83 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:53:02 ID:zFVISIXM0 Be:
「きっと雨、だろうが……お前と並んで、歩きたい」
「ん?」
「セルの店に寄るのもいいな。お前と並んでカウンターに座って……」
「??」
85 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 00:56:56 ID:zFVISIXM0 Be:
「それが、ワガママ?」
きょとんとしたような>>1の目付きに、うなずいた。
途端>>1は笑い出して、オレを抱き締めながら足をばたばたとさせる。
下に響くだろうと思って己の足でそれを押しとどめさせると、
くっくっと喉を鳴らして笑いながら>>1がひょいと顔を上げた。
唇がぶつかるように触れる。
「さっさやかだなあ」
>>1の手がオレの背から離れて、頬を包まれる。
もう一度ちゅーされて、オレはうっとりとした気持ちで目を閉じた。
「そーいうのはワガママでもオネダリでもねーっすよ、ピッコロさん」
「これから毎日ずっと、俺らはそーいう風に暮らしていくんだから」
86 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 01:02:57 ID:zFVISIXM0 Be:
ああ、そうだな。
オレ達はそんな、幸せすぎる毎日に生きている。
許されるのだろうか、許されるわけがない、
だが世界中が許さなくてもオレは…。
「>>1」
「なんすか」
「……お前と並んで、お前と生きるのが、オレで良いのだろうか」
「はッ?」
>>1が笑う。
触れる唇。
「良いも悪いも何も。ピッコロさんしかいねーし」
「ありがとう」
88 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 01:10:03 ID:zFVISIXM0 Be:
困った。泣きたくなってしまった。
色々なことを思い過ぎて、ワケが解らなくなる。
ただそれだけは伝えなければいけないと思った。
ありがとう。
>>1が笑って、もう一度、ちゅーを。
オレはなんて幸せなのだろう。
ありがとう。
ありがとう、オレを愛してくれて。
ありがとう、……こんな毎日をくれて。
誰に許されずとも、お前が許してくれるのならば。
お前がオレを選んでいてくれるのならば、それで良い。
こんな気持ちで眠りにつくことが出来るこの日々が、
例えようもなくいとおしい。
「明日が、……楽しみだ」
おやすみ、>>1。
明日も、お前と過ごせることを、オレは感謝している。
おしまい。