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小さな小さな魔王様 僕はニセモノ勇者様 Vol.2819 :◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:38:22.94 ID:ak.LOpw0
よいこのためのしんせつなあらすじ!
俺の残機がゼロなんです><
どうしたらいいか無性(含疑問)のみんなに聞いてみるんです><
820 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:39:32.11 ID:ak.LOpw0
ピッコロさん「修行」
俺サイヤ人じゃないんでデッドオアデッドになります!
デンデ「ころされてもしなない体になればいいじゃないですか!」
無理難題をさらりと言わないで!
カルゴ「しにたくなければ諦めればいいじゃないですか!」
何気に辛辣!
ネイル「頑張れとしか言えん!」
前回と同じ全開の笑顔です!
バビディ「地球怖い地球怖い地球怖い地球怖い」
何があったか気にしたくありません!
キビト界王神「それより合体してしまった僕らの問題解決を……」
ロwwwwンwwww毛wwwwwwwwwwwwwwwwww
フリーザ「残機がゼロですか。バカだね(嘲笑)」
ちんこたちました!もっと罵って!!
クウラ「またか。しねばいいとおもうよ」
またしねって言われた!
セル「やはりもったいないな。よし吸収しよう」
らめぇえええ
この学園まともな無性いねえ。
821 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:48:29.53 ID:ak.LOpw0
なかったことにしてください。
822 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:49:15.47 ID:ak.LOpw0
王様の動きを見た兵隊長は、
黒色に鈍く光る見事な革の胸当てを張らせて右足を一歩前に進み出、
所在なさげな面持ちの男に向かって声を掛けた。
兵隊長「勇者殿、頭を上げよ。王に顔を」
823 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:52:25.11 ID:ak.LOpw0
「違う、話を聞いてくれ。僕は勇者じゃない」
王様「ほう?」
予想外の否定に、王様の眉がひくりと上がる。
王様「それは、どういう事じゃ?勇者よ」
声の主は尋ねられた今を好機と口を開く。
824 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:52:48.46 ID:ak.LOpw0
「失礼ながら申し上げます」
「僕は始まりの村で薬屋を営む、しがない平民に過ぎません」
「もう一昨日の事になりましょうか」
「僕の村で勇者の剣を抜いた男が現れました」
「その男は背に剣を差して僕の店へやって来、剣を僕に手渡すと、」
「煙幕を出し忽然と消え去ってしまったのです」
825 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:53:30.34 ID:ak.LOpw0
王様「それは信じがたい」
「しかしながら信じて頂きたいのです、敬愛なる国王様」
「それから外で騒いでいた連中がどっと店の中へなだれ込んできたかと思うと、」
「『やっぱりだ、勇者は>>129様だったんだ』などと口々に言い立てて……」
王様「お主は勇者に間違われたまま領主に引き立てられ」
王様「幌馬車に乗せられてワシの城までやって来た、と、そういう訳かの」
>>129「はい。その通りにございます」
826 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 16:54:06.80 ID:ak.LOpw0
兵隊長「しかし、その男とやらが剣を抜いた現場に居合わせた者たちからの証言と」
>>129「僕の容姿は一致すると言いたいのでしょうか、勇ましき兵隊長様?」
兵隊長「そうだ」
兵隊長「剣を抜いた者とお前の容姿が同じである以上、お前は勇者ではないか」
>>129「僕も初めて彼を見た時は驚きました。何せ僕とよく似ていましたから」
王様「あくまでも違うと申すか」
>>129「はい」
王様「ふむ……どう思うか? 導師>>679よ」
829 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 17:11:23.69 ID:ak.LOpw0
「はい」と低い声が聞こえたかと思うと、
部屋の奥から西の都でも滅多に見られない不思議な服装をしたものが現れる。
それこそが>>679と呼ばれた導師であった。
830 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 17:11:53.79 ID:ak.LOpw0
導師は足音一つも立てずに王の隣へ移動し、ひたと前方を見据えて立ち、
僅かばかり狼狽した様子の>>129に目を向けて、
>>679「『彼』が勇者ではない証拠はございません」
>>129「そんな!」
>>679「『彼』のみが自らを勇者ではないと言っているに過ぎないのです王様」
王様「つまり?」
>>679「多くの証言そして剣という証拠により―――」
>>679「―――私は『彼』を勇者であると推測します」
832 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 17:17:54.03 ID:ak.LOpw0
彼が勇者であるとの言葉に、謁見の間がしばし安堵のざわめきに包まれる。
王様がそれを許していたのはほんの一拍程度。
きゅうと眉根にしわを寄せ、兵隊長に顎をしゃくる。
それを受けた兵隊長の指示で、
部屋の左右に控えた兵隊達が一糸乱れずに槍の石突を白床に叩きつけた。
急遽呼ばれた賓客や王子、姫君たちがぴたりと動きを止め、
恐ろしいほどの緊張が走り沈黙の帳が下りる。
騒がしさから開放された王様は満足そうに小鼻を緩ませると、
>>129を優しげな、しかしどこか卑しい物を見る目で眺め、
ほうと溜め息をついた。
833 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 17:21:05.72 ID:ak.LOpw0
王様「>>129よ」
>>129「はい」
王様「ワシが>>679を重用しておるのは嘘を申さぬからじゃ」
>>129「……はい」
王様「嘘を申さぬと分かっている>>679とお主」
王様「どちらを信ずるかは目に見えておろう?」
暗澹たる思いに打ちひしがれた>>129は、
一部の隙もない、己を律している風にも見える
濃い紫色の服を身に纏った>>679を睨み付けようとしてやめた。
いくら村では金をもち、それなりの権力や信頼を勝ち得ていようと、
己は所詮一介の民でしかない。
ここで反論しても、もう無駄だ。
834 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 17:21:23.56 ID:ak.LOpw0
領主に対する鼻薬が効かなかった時点で、諦めるべきだったのだ。
僕を勇者に仕立て上げる周囲を受け入れておけば、
どれほどの醜態を晒さずにすんだだろうか。
そして、これ以上の否定は何の利益も齎さないどころか、
良くても追放、悪くて晒し首にでもされてしまいかねない。
ああ、嫌だ。嫌だ。
嫌だけれど、どうしようもない。
835 : ◆QEojHReE0E [sage]:2008/08/12(火) 17:23:41.22 ID:ak.LOpw0
王様「情勢は少しずつ悪化しておる」
王様「最悪の事態になる前に、勇者殿」
王様「どうか悪の化身たる魔物どもを滅ぼし、平和を取り戻してくれ」
>>129「…………仰せのままに」
がくりと頭を垂れて、>>129はその言葉を受け入れた。
受け入れる以外に何ができるだろうか?
958 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:34:03.63 ID:oKkp6P20 Be:
王様「それと……この頃では鉄が不足しておっての」
王様「その細い体では大剣なぞ扱えまい?」
>>129「確かに、僕は体を使う戦よりも薬や精製石を作る方が得意ですが」
兵隊長「だったら、扱えぬ剣を持っていても仕方なかろう」
下げた肩に食い込む、ずしりと思い金属の塊の質感が消えた。
振り返ると兵隊長が短刀で襷掛けにしていた剣の鞘紐を切り、柄を握っている。
959 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:34:23.01 ID:oKkp6P20 Be:
>>129「な、何を?!」
>>679「全ては『悪』のせいなのです勇者様」
>>129「しかし、そんな!僕が勇者なら、その剣を手放すなど」
兵隊長「王様の仰せの通り国王軍には金属が不足している」
兵隊長「見ろ、俺を。そして周りを」
>>129「……!」
言われて改めて兵隊長に注視した。
その頭には金属ではなく石から削りだしたであろう額当て、
体は鎧などに包まれてはいない。
脇を見る。
控えた兵隊達の持つ槍は、刃と石突以外は木でできていた。
金属類が不足していた事は村にいる時も気づいていた。
だが、これほどまでとは……
962 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:40:10.86 ID:oKkp6P20 Be:
王様「済まんな、勇者よ。代わりに長剣を授けよう」
済まんな、と零した王様の口元が微かに歪む。
王としてではなく、ただ一人の初老がそこにいた。
それを知った>>129の胸の内に何とも卑屈な感情が沸く。
僕が本物の勇者ではない事を、王様も気づいているのではないか?
963 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:41:05.11 ID:oKkp6P20 Be:
だとするならば、王様は何を求めている?
勇猛果敢な活躍ではないだろう。
実際に僕が魔王を退治できるとは思っていない。
勇者の剣を奪ったのがいい証拠だ。
しかし勇者が僕である事実は、既に周囲へ広まっている。
逃れる術はない。
一つの仮説を打ち出そう。
勇者に求められているのは魔物討伐だ。
しかし僕は勇者ではなく、
『勇者×強さ+運≒魔物退治の成功率』という式が成り立たない。
つまり僕は魔物討伐を求められていないのだろう。
勇者が成功を求められている場合、勇者ではないものに求められる答えは失敗。
僕は失敗を求められている。
魔物討伐の失敗は即ち死。
964 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:42:33.38 ID:oKkp6P20 Be:
そうか。犠牲か。
965 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:48:03.87 ID:oKkp6P20 Be:
内心で苦笑を漏らし、
王という仮面を被った肥満体の男を見上げる。
―――僕が犠牲?
正義の偶像たる勇者を、礎か何かにするつもりかい、王様?
いいじゃないか。
お前の思惑通りに僕を動かして見せたまえ。
僕が死んだらお前の勝ち。死ななければ僕の勝ちだ。
967 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:52:16.32 ID:oKkp6P20 Be:
勇者の剣と引き換えに渡された、
見るからに華奢で実践では使い物にならない長剣を矯めつ眇めつ、
鞘に収まったそれを脇に差し、皮肉と侮蔑を潜ませて一礼をする。
968 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:52:30.09 ID:oKkp6P20 Be:
>>129「……で、お代はいかほどいただけるんで?」
969 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:57:38.30 ID:oKkp6P20 Be:
望む所だ王様。
兵隊長「ぶ、無礼な……」
王様「よい」
兵隊長「しかし」
王様「勇者よ。見事魔物を駆逐できた暁には」
王様「ワシの宝物庫から望む物を望むだけ持って行くがよい」
>>129「畏まりました」
お前が僕を後世の見世物にするなら、
僕は今のお前を食い物にしてやる。
970 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 16:58:25.89 ID:oKkp6P20 Be:
バスケ漫画の主人公がいたら確実に高速タプタプされているであろう顎を引いて、
>>129に退室を促すよう兵隊長に命じる。
王様「活躍と成功を祈る」
>>129「ええ。ありがとうございます」
失敗の成功を、ね。
972 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 17:09:58.85 ID:oKkp6P20 Be:
あまりにも眩く白いお城から抜け出た>>129は、
ふむ、と小さく思案の音を滲ませた。
ともかく城下が騒がしい。
>>129を勇者だと信じ込んだ好奇の顔がちらりほらりと向けられている。
群衆に紛れるのは得策ではないだろう。
何せ群集そのものが>>129の避けるべき対象なのだから。
現状を悲嘆するつもりはないが、
こちらの事情を何も知らずにいる町の和やかさを、
>>129は少しばかり羨ましく思った。
早く町を出なければ。
973 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 17:13:07.46 ID:oKkp6P20 Be:
しかし装備は村で整えたきり。
強制された旅をするには、
充分といえば充分だが心許ないといえばいささか心許ない。
腰に束ねた幾つかの袋にはそれぞれ
薬草、傷薬、毒消し、毒草、毒薬、特殊石などが入っている。
食料は持って三日程度。
幸いこの辺りの魔物はさほど多くも強くもなく、
余程の真似をしなければ然したる苦を感じる事なく周辺の町へ行けるだろう。
974 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/13(水) 17:23:52.36 ID:oKkp6P20 Be:
さて。僕はどうすべきか。
A・酒屋へ行く(ただしパーティは組まない)
B・北の町へ旅に出る
C・東の町へ旅に出る
D・西の町へ旅に出る
E・南の町へ旅に出る
続く・・・。