小さな小さな魔王様 僕はニセモノ勇者様 Vol.2

前スレ:小さな小さな魔王様 僕はニセモノ勇者様

830 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 12:38:56.59 ID:sM5QOWA0 Be:

よいこのためのしんせつなあらすじ!



俺の残機がゼロになりました><
どうしたらいいか先生方に聞いてみるんです><

サタン「知らん」
ぱんちー「あらあら」
ブルマ「そぉねえ、ちょっとこっちの薄暗くて怪しい部屋にいらっしゃい」
亀仙人「キレーなねーちゃん連れてこい」
天津飯「根性」
ランチ「はくしゅん」
ネイル「頑張れ」
ゲロ「人造人間になればいいとおもうよ」
クウラ「しねばいいとおもうよ」
クリリン「悟空ーッ!!!!」
セル「吸収」

この学園まともな先生いねえ。

831 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 12:40:09.35 ID:sM5QOWA0 Be:





なかったことにしてください。





835 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 12:45:57.96 ID:sM5QOWA0 Be:

木板同士の擦れる音が僅かにした。
次いで、蝶番が軋む。
店の扉が押されている、らしい。

ドアノブなど付いていない時代だから、
鍵を閉めていなければ突風でも時折扉は開いてしまう。


837 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 12:47:40.03 ID:sM5QOWA0 Be:
だが、今この瞬間に限っては、そうではなかった。
明らかに人が押し入ってきた気配が>>129の横顔を掠める。

その足が店内に踏み込んだのを視界の端で確認した>>129は、
顔を上げて笑みを形作り、
「いらっしゃいませ」と声を掛けようとしたその場で凍りついた。
束の間、鏡を見ているかのような錯覚に陥ったからだ。


848 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:05:36.25 ID:sM5QOWA0 Be:
頭の天辺から左右に分けた、男性にしては少し長い髪型
(尤も>>129は後頭部を剃り上げてはいなかったが)
ともすれば鋭すぎると言われてしまう目と眉の引き締まり方も瓜二つ。

しかし、身長や服装は異なっていた。そこにいた人は>>129よりも幾分背が低い。
顔、というよりも頭全体も、やや縦に縮まっている。
服装は>>129が着ている、他の村人と似てラフな民族服ではない。
全身を覆い隠すようなマントを纏っている。

背中から印象的な黄金色をした棒が伸びており、
棒の先で紅い石がとくりと光り、>>129の視界を射す。


849 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:06:16.45 ID:sM5QOWA0 Be:




「……どうも」
照れたように目元を綻ばせ、>>129の正面に立った人物は言う。
>>129とは違い、瞳以外にも熱を秘めた顔が、くつ、と顎を下げた。


851 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:15:39.03 ID:sM5QOWA0 Be:
店の外から潜められた喧騒が忍び込む。

「勇者様」
「勇者様だ」
「この店に入った」
「なら、やはり」

そうだ。
呆然としていた己に気づき、>>129は口を顰めた。

彼がどんな人物であれ
この村に来たのは自らが勇者であると証明するために他ならない。


852 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:16:17.22 ID:sM5QOWA0 Be:
勇者は脅威を取り除くためにある。
すぐにでも城に出向いて王様に謁見し、旅を命じられるだろう。
旅をするには装備や薬が必要だ。
僕の店には薬草や毒草や特殊石、薬品などが一通り揃っている。
ここへ来るのは当然じゃないか。


853 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:19:07.06 ID:sM5QOWA0 Be:
そこにいるのは僕ではない。
他人の空似をした誰かだ。
何気ない仕草に指の背を目元に寄せ、
彼は眼鏡を掛けていない、と頭の奥底で呟いて、
その高価な硝子をはめ込んだ銀色の縁に指の背を寄せた。


854 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:23:28.98 ID:sM5QOWA0 Be:
結構じゃないか、勇者様。
だが君は僕にとって単なる客の一人だ。
僕の店で僕の誘導に従い僕の懐を潤わせるカモだ。

森の入り口の台座に刺さっていた剣を引き抜いたであろう勇者を前に、
不遜と取られない程度の、
しかし恭しさを微塵も感じさせない態度で大仰にお辞儀をしてみせ、
「いらっしゃいませ、勇者様。何をお望みで?」
と、>>129は冷たい笑みを漏らした。


855 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:24:18.28 ID:sM5QOWA0 Be:



さてさて立ち合い お立ち合い
寄っては見ませ 幕の内

なぜに なにゆえ 再びに
世の平穏が 乱れたか

理由をそっと 教えよう

なぜに なにゆえ 再びに
恐るべき世が 迫ったか


857 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:29:21.38 ID:sM5QOWA0 Be:



所変わって7年前に
ひとっ飛びした とある お城

お城と言っても魔物の城だ
「おしろ」というより「おくろ」が似合う
身の毛もよだつ悍ましさ

昼なお暗く冷徹に
どんより雲を貫く闇城


859 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] Date:2008/08/06(水) 13:37:48.12 ID:sM5QOWA0 Be:
残虐無慈悲と人の言う
醜い魔王となりし御方

多くの魔物に見守られ
硬い卵をぶち破り

産声そこそこ
「おう、おう」と 歓声上げる部下どもを
押しのけ ふわりと浮き立って
そのまま 表へ飛び出した


861 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:39:57.04 ID:sM5QOWA0 Be:
塔の真ん中その頂上の
とんがり屋根の切っ先に

爪先乗せて そそり立ち
にたりと笑って 言ったそうな


865 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:49:24.13 ID:sM5QOWA0 Be:


「オレさまは王だ 魔物の王だ」
「ようやく この世に 生をうけた」
「恐れるがいい 人間どもよ」

「これまでの仕打ち 忘れてなるか」
「復讐劇の 始まりだ」


866 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:50:04.90 ID:sM5QOWA0 Be:


矮躯に似合わぬ大音量で
高らかな声を上げたのさ


867 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 13:50:30.27 ID:sM5QOWA0 Be:
「オレさまは王だ 魔物の王だ」
「怯えるがいい 人間どもよ」

「この世を暗く 変えてやる」
「マジュニアさまが変えてやる」


870 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:02:49.87 ID:sM5QOWA0 Be:

この日 この宵 この瞬間より

腕をつき上げ 角を振りたて
或いは表面あわ立たせ
全身の毛を逆立てて

おう、おう、おう、と 地鳴りするほど
誉れの雄叫び 勇ましく

我らが新たな王のため
我らが望みし世のためと


871 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:13:09.71 ID:sM5QOWA0 Be:
鳴りを潜めた 多くの魔物
森の奥から 地の深くから
海の底から 火の揺らめきから
最果ての山のいただきから
わんさとわいて うって出て
群雄割拠を始めたさ

全ては彼らが望むべき
幼き緑の王のため!


872 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:22:19.27 ID:sM5QOWA0 Be:





さぁてさて、一方こちらは「今」の幕内
「おしろ」の響きがよく似合う 白亜の城の謁見の間
城柵越えて 橋越えて 磨きのかかった観音開き
歩いて 通って くぐり抜け
兵隊達に 監視され
一人の男が ちんまりと
不信な顔して おりました


873 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:22:40.53 ID:sM5QOWA0 Be:
ヒトの王様 大きな王様
えへんえへんと 咳払いして

赤いロープを引きずって
牛のような足取りで ついでに体も牛のよに

のしのし のすのす 玉座に向かい
たるんだ おしりを ぎゅうと乗せ
どちゃりと 肘掛に 腕置いた


875 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:36:01.07 ID:sM5QOWA0 Be:
もしも 口をきけたなら
お椅子はきっと 言っただろ
「ひいこら こいつは たまらない」
「おいらの足には 重すぎる」

けれども お椅子は 口きけぬ
だんまりこんで 耐えておる


876 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:36:38.77 ID:sM5QOWA0 Be:
王様 も一つ えへんと言って
兵隊長に 顎しゃくり
一人の男を 指したとさ



それでは 語り部 消えるとしよう
次の幕まで さようなら
お代は あなたの 拍手を一つ
ぱちりと もらえりゃ 感激だ


877 ◆QEojHReE0E [sage] Date:2008/08/06(水) 14:37:16.07 ID:sM5QOWA0 Be:
「今」のカーテン さあ開けよう

いざいざ 始まる 予感がするぞ
艱難辛苦を 乗り越える
冒険 始まる 予感がするぞ

いざやいざいざ、 いざやいざ

いざ、いざ、 いざいざいざ!






つづく!

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