456 野菜 ◆n7gybZXt3g [sage] Date:2008/08/02(土) 20:34:33.84 ID:pXC/ia20 Be:
carezzando
ふと時計に視線を遣るとすでに一時を越えていた。
明日は休みだがそろそろ就寝しようと、読み耽っていた本を閉じる。
それと同じくして携帯が着信音を鳴らす。発信元は>>706。
面倒で切ってしまおうかと思ったが、今までこの様な夜更けにかけてくる事はなかった。
訝りながら応答する。
「こんな時間に何だ。」
「クウラせwwwwんwwwwせwwwwwwこんばんはーwwwwwwww」
「……。」
「今すっっっげえ先生にwwww会wwいwwたwwいwwwwなーwwwwwwww」
「…………。」
「会いに行ってもいいっすか?いいっすかー??wwwwwwwwwwwwww」
姦しい声を撒き散らす携帯を耳元から遠ざけた。
そのまま通話をやめる操作をする。電源も切っておく。
と、室内に訪問を知らせるチャイムが鳴り響いた。
嫌な予想に苛立つ。額に手を遣り溜め息を零す。
錠を解き開かれたドアの向こうには、案の定奴の笑った顔。
軽く赤面しており、躁状態でいつもの戯れ言と大差ない内容を捲し立てている。
酒精の匂いが鼻を掠めた。酒に酔っていると推察される。
更に苛立ちは積もっていく。眉根が寄る。
戸外へ捨て去ろうと処遇を決定し、喧しい騒音を無視して思考する為に閉じていた瞼を開ける。
眼前に迫る>>706の顔。油断していた上、普段と差異のある先の読めない行動。
嬉しそうに満面の笑みを浮かべたままの>>706に唇を奪われた。
唇を合わせたまま強く抱きつかれる。甘えが見え隠れしていると知れた。
交わされる口付けに弱い。与えられる動きに過度な反応を示す自分自身を恨んだ。
心の内では強く拒んでいるというのに、>>706の勢いに流されてしまう。
足が力を失っていく。場所を移しながら服を剥かれる。
口が離れる度、>>706は下卑た様な巫山戯た事を抜かし続けている。
「先生wwwwエロスwwwwwwwwびくってなってるwwwwかわええwwwwwwww」
「今日も感度良好っすねwwwwうれしー限りっすwwwwマj本気かわいすぎるwwwwwwww」
「なんで抵抗しないんすかwwwwって聞いていっすかwwww…あ、やっぱいいやwwwwwwww」
辟易している筈が、加えられる接触に吐息が漏れる。
当惑しているうちに寝室に辿り着いた。
まだ戯れ言を繰り返している。
体当たりの様な強さでベッドに押し倒し、馬乗りになる>>706。
馬鹿馬鹿しい口調で賞賛なのか何なのか判別のつかない、普段よりもハイテンションな発言をしながら
身体を余すところなく触れてくる。笑い声と共に何事かを言いつつ尻尾に手をかけた。
「ッ、は……、く……っ、!お、いっ、真面目にや、れ……!」
咄嗟に叱りつけると、それを聞いてベッドの上で笑い転げる>>706。その態度に鼻白む。
「えっちなんて真面目にやるもんじゃないっすよーwwwwwwwwwwwwww」
「愛を込めてやるもんす!wwwwwwもちろんいっつも全身全霊注いでるっすwwwwwwww」
軽く瞠目して数瞬後、不覚にも成る程と納得してしまった。そして顔に熱が集中するのは何故だ。
無駄な積極性で絡んでくる今夜の>>706は、やたら笑みを振りまいている。
気が抜ける。相手は酔っ払いだ。あしらう以外、他にどう対処すると言うのか。
己を愚かしく思い、どこか捨て鉢な気分で>>706の好きにさせる事にした。
「それに変態になったもん勝ちっす!こーゆーのは気持ち良くなってこそっすよwwwwwwww」
溜め息が溢れるばかりだ。
「うーん……飲み過ぎたかなぁ。こんなに煽られて心臓バクバクなのに半勃ちにしかなんねー……。」
「まっ、せんせーをよく出来たらいっか!そんだけで満足!」
殊勝な事を楽しげに言い、うつ伏せで晒されている背中に舌を這わしている。
伝い降りるぬめりに、ぞくぞくと神経を駆ける感覚。
肩には力が篭り、首が反り返り露になる喉、制御出来ない尻尾は張りつめた様に一度上を向いて震えた。
尻尾の付け根に口を寄せられる。
快楽を無意識に望んでいる事を、その尻尾が体現するかの様に宙を揺らめく。
>>706の差し出す全ての所作を逃さない様にと求め、腰が意図せず持ち上がっていく。
「うっ、ぅ 、ぁあ…っ ふ…ぅ ん、っ う、っあ ぁ、あっ… 」
今までの行為中とは違い、ずっと言葉を紡いでいる>>706が何を言っているのか、理解する余裕も尽き始めた。
尻尾に触れていたものが手に変わり、やわやわと揉みしだかれる。
持ち上げられた尻尾はその箇所を晒す様に横へ逸らされた。
両膝を立てられ更に腰を突き出す格好を取らされる。
指を……入れられるのだろうか、と予測し、身体が一震え起こす。
俯き、羞恥に染まる顔を腕の間に伏した。
入り口に届く>>706の吐息と思われる温かい風に戦いた。濡れたものが触れる。身体が震え始めた。
柔らかく、自身の肌質よりざらついている。温かい。予期せぬ感触とその動き。
舌で中を弄られる。
「!ァ、あぁっ…! やッ ぅ、っう んぅ、!っく、 ふ…っ あっ、ア…ぁあっ!」
ず、ず、と押し入り内腔がひどく緩やかに押し広げられる。入って間もないところを扱われる。
最奥の、何より感じ入ってしまう箇所にまでは到達しない。
ひどくもどかしい。遣る瀬なさに耐えられず精神が恐慌を来す。頭痛の様に脈打つ血流が響く。
>>706に乞うて寄り添う尻尾の様に、言葉でさえも縋りついてしまいそうだった。
「あ!先生、自分でやってみませんか?」
舌を抜かれて告げられた、この言葉が分からない。
引き出された途端に身体の力は失われたが、放られたその部位は自発的に収縮を繰り返している。
胸腔が荒い呼吸に合わせて上下する。下腹部と両腿がびくびくと震えて引きつっている。
「俺はなんにもしないから、先生の指で。」
驚きというより愕然に近い面持ちで振り返り>>706を窺う。
何でもない事の様に、笑みを乗せた表情のまま言っていた。
本来ならば羞恥さえ抱かない様な、当たり前に行われる事なのだろうか。
……知らない、分からない――。
瓦解しゆく意思の中で、最後の自我の砦は何とか形を保っていた。
その為、羞恥と消え入りそうな自尊心に途轍もなく困惑する。
悦楽の極みを渇望する以外の一切を思考出来ない。
自らの手で済ませる事でこの餓えから解放されるのならば――。
そう導かれた近い先の結末に、絶望に似た堕落を得た。
身動きが取れない。どうすればいいのか分からない。
頬が熱く濡れていると気付く。泣いてしまっていた。
>>706は突然何かに気付いた様に慌て始め、自慰を強要する事を打ち消した。
一気に酔いが醒めた。
小刻みに震え続けるその全身。しゃくり上げる事もなく静かに涙する姿に、心を強く揺さぶられた。
何て事を言ってしまったんだ、と後悔が駆け巡る。
言葉を尽くして謝り倒しながら、触られたくはないのかもしれないが
先生を腕の中に強く抱き込み、収束に向かう事を望む。
「すみません……っ、すみませんっ!先生の性格はちゃんと知ってんのに……。」
「俺が見たいからって理由だけでこんな事言うなんて……勢いを抑えきれなくて、すみません……!」
深く息を吐く先生。安堵している様に見えた都合のいい自分を情けなく思った。
一度長く瞼を閉じた先生を、押し黙って見つめていた。
再び開かれた時、腕に手を添えられていた。
「……>>706……、……つらいんだ…………。」
涙は流れたまま、見上げられる濡れた表情。濡れた赤い瞳。どうしようもなく煽られる。
自制心を働かせ、落ち着こうと努める。噛み付く勢いで唇を奪いたかったが、鼻先を擦り寄せるだけに留めた。
力の抜けた震える手が握り込まれる。
何か言いたそうに小さく開かれた口は音を成さなかったが、勝手に勘違いしてしまいそうだと目眩がした。
言われたばかりの言葉がリフレインする。
「っ、すみません!……先生……っ」
横になって向かい合わさっていた抱擁から先生を仰向けに押し倒す。
先生の頭を抱いて、快不快を見逃さない様に顔を覗き込んで反応を待った。
口元に笑みを滲ませた小さな微笑が浮かぶ様を見て吹っ切れた。
「っあ、 ッ>>706……! ふっ ぅ、っう く…っ あァ、 あ…っ んぅ う、あッ 」
熱い中に包まれる悦さが感覚の全てだった。
蠕動し震えながら、加える動きにひどく反応するその姿に嵌り込んでいく。
最奥を突き上げると身体が跳ねて強い収縮を受ける。
尻尾を押し潰さない様にと腰を抱き抱えて動きを早めた。
涙は溢れ続けている。泣かせてしまった事をとても申し訳なく思う。
限界が見え、上がる泣き声混じりの嬌声を食らうつもりでキスをした。
極限に達し脱力したその落下の勢いで、先生は吸い込まれる様にして眠った。
抜けきれていないアルコールに引きずられて、自分も意識を手放してしまった。