洒落たスカーフをつるつるの頭に巻いて、
見たこともねえ女っぽいスーツを着て、
>>1が俺の両親の前でしずしずと頭を下げる。
「お久し振りです」
しっとりとした話し方は、
まるで女みたいだった。
91 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 02:46:19.36 ID:RfwvnYso
自分のことを、「私」と称して、
聞いたことのない女っぽい喋り方で、
俺の両親と思い出話で盛り上がる>>1を、
誰だコイツ。
気味が悪かった。
だが、そんなことは些細なことだった。
>>1が帰った後の両親は安心しきったような、
嬉しそうな顔ではしゃいでいた。
昔から知っている>>1なら間違いないとばかり。
「もっと女の子らしいお嬢さんがいいだなんて贅沢よねえ」
「まあまあ、>>1ちゃんならようく知っているし、安心じゃないか」
「そうね、やっぱり昔から仲良しだったものねえ」
俺は今日初めて会ったぞ、あんな女。
96 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 02:55:48.87 ID:RfwvnYso
「ごめんな」
「ごめんな、ピッコロさん、ごめんな」
抜け殻のように過ごしていたオレに、
ある日ふと>>1が呟いた。
―主人公と一緒にいられるなら、どんな形でもいい?―
何度もそれに頷いたことは覚えている。
だが、まさか、こんな。
「ごっこだから、俺と主人公は。主人公の、好きな人は、ピッコロさんだから」
「なんで」
呆然とした声だった。
目の前で何度も謝る>>1が、ぎゅーと顔を歪めて、呟いた。
「利害の一致」
102 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:03:57.87 ID:RfwvnYso
「お前は、やはり、」
「だから違うってばピッコロさん」
>>1が笑った、だが悲しそうだ、泣いているようだと思った。
オレは感謝すればいいのか怒ればいいのか泣けばいいのかわからない。
「俺には彼女がいるんだってば。俺はそーいう人なの」
>>1のテーブルに置いた手が、ぎゅうう、と白くなるほど握り締められている。
オレは顔を見ていられなくて>>1のその拳を見つめていた。
「だけど俺もおやの手前ケッコンしてーし、」
「主人公はずっとピッコロさんしか愛してねーし、」
「形だけ俺と主人公が結婚したら、しっくりいくんだって」
「形だけだから。ごっこだから、な、ピッコロさん、」
「……ごめんな」
オレはどう受け止めればいいのだろう。
106 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/07/10(木) 03:09:04.44 ID:RfwvnYso
※こっから女>>1の腐った腹が露呈してきます!
※純粋に女>>1応援してる人はちょっと飛ばしたほうがいいと思います!
110 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:13:32.38 ID:RfwvnYso
笑いが込み上げてきて込み上げてきて、
我慢するのが精一杯だった。
彼女?いるわけない、男も女も挨拶程度に遊んできたけど、
俺が好きなのはずっとずっとピッコロさん。
17歳のあの時から、
ずっとずっとピッコロさん。
俺はあなただけあなただけずっと見ていたずっと見ていた、
ああもう笑いが止まらない、
あなたとあいつの間に食い込むためなら、
なーんだって、してやろう、ああ、楽しい。
好きです、好きです、好きです、好きです、
だからあなたも汚させてください。
112 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:17:17.05 ID:RfwvnYso
あの人はバカだ、あいつもバカだ、
俺の言う通りに従って。
2人でいればよかったのに。
親を泣かせてでも2人でいればよかったのに。
それなら俺はこんなことしなかったのに、
一生お前らを見守っていってやろうと思ってた、
一生友達でいてやろうと思ってた、
あの人とあいつの間に割り込もうだなんて思わなかった、
俺にスキを見せたのはあんたたちだ、
友達ヅラして機会を窺っていた俺に弱みを見せたのはあんたたちだ。
113 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:18:52.88 ID:RfwvnYso
あのほんとにほんとにいい人な両親を、
振り払えないあいつの優しさが、俺は好き。
好きな人の家族を泣かせてまで愛を貫けない、
弱いあの人の優しさが、俺は好き。
バカらしくて、愛しいよ、大好きな俺の友達。
117 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:25:38.37 ID:RfwvnYso
「なあピッコロさん」
呼び出したホテルのベッドの上で俺は笑い掛ける。
ピッコロさんは悲痛な顔をしている、
大好き、ごめんな、苦しめて。
ぱふ。
ベッドに仰向けに転がった。
ピッコロさんが、そっと近づいて来る気配。
待った。
「脱がせてくれよ」
長い両腕が躊躇いがちに俺に近づいて、
戸惑いながら大きな手がスーツを剥ぎ取っていく。
ああ、そうだ、そうして、
社会で暮らしていくために、あいつと暮らしていくために、
女のフリをしてる俺の皮を剥いで、あなたの手で。
俺の、本当の俺を拾い上げて。見つけて。
それもウソなんだけどな。
120 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:40:21.51 ID:RfwvnYso
最初は、主人公と、やるって決めた日の夕方だった。
「今夜主人公とやるから、その前にあなたとやらせて」
ショックを受けるピッコロさんの顔があんまり可愛くて、しゃめ撮っちゃいてえと思った。
「子どもを作るんだから当然だろ?」
がくがく震えるピッコロさんを押し倒して、
俺がしたいように、触れた。
ピッコロさんは泣いていた、可愛かった、だけど悲しかった。
こんな風じゃなくて、俺は、主人公みたいにあなたに触れたかった。
だけどもうそれは無理だから、それなら触れられるだけでもいい。
「主人公が好きなのはあなただから」
「な、ピッコロさん、そだろ?主人公はあなたのもの、あなたは主人公のもの」
「だから主人公が俺を抱くためにさ、ちんこ立たせないといけないからさ、」
「あなたの匂いをくれよ」
「あなたの体をもっと擦り付けさせて、な」
「俺をあなたに近づけさせてくれよ、なあ、少しでも」
「自分に近いヤツを抱かれたほうがマシじゃね?」
「自分の名残があるからできたんだって思えたほうがマシじゃね?」
「あはは」
ピッコロさんのどこにも匂いなんてないのに。
何度も言い聞かせて、
これは主人公と俺がやるためにしょうがないことなんだ、って言い聞かせて、
子どもを作るために、俺たちがケッコンしたままでいるために、
あなたが主人公と一緒にいるために必要なことなんだって言い聞かせて、
ピッコロさんの抵抗を奪った。
もともとあんまり抵抗できてなかったけど。
強姦した。
121 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:46:31.10 ID:RfwvnYso
主人公が困ったような顔で俺を見た。
心底どうしようと思い悩んでいる顔だった。
俺は楽しくて仕方が無い。
そうだよな、てめーは俺になんかちんこたたねーもんな、
やっぱそうだろ?
だからやっぱし、仕方ねーことだったんだよな?そだろ?
「そーいや、ピッコロさんとしたぜ」
「何を」
楽しかった、
げらげら笑った。
ピッコロさんに触れた、こすれた、交わった部分を、
必死に取り返そうとしてるみたいに主人公がまさぐってなぶってなめまわして、
ちくしょう、って何度も言う声が楽しくて楽しくて、
ああでもやっぱり、違う、
きっと違う、
お前とやっても、やっぱり違う、
俺の頭の中で俺とピッコロさんは重ならない。
122 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:47:31.74 ID:RfwvnYso
げらげら笑って、笑って、
笑いすぎて泣けてきた。
131 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 03:59:57.77 ID:RfwvnYso
「ピッコロさん、見ろよ」
「いやだ」
「ここが、主人公の」
「やめてくれ」
「あはは」
俺の服を剥ぎとったピッコロさんが、
泣きながら首を振る。
腕を取って引き寄せた、抵抗はない。
ふらりと近づくピッコロさんを、
抱き締めて、
それでも俺を潰さないようにって体重をかけずにいるピッコロさんを、
ひっくり返して好き勝手に触れた。
134 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:05:04.14 ID:RfwvnYso
「ピッコロさんのさ、やーらけえあの」
「黙れよ」
「ゆびを」
「殴るぞ」
「あはは」
だけどお前は俺を止められない、
ピッコロさんにふれないでいる、
ピッコロさんの名残のない俺を抱くわけにはいかねーだろ?もう。
もう、無理だろ?
最初にそうしちまったもんなあ、
ピッコロさんの名残があるからやれたんだって、
お前そういうことにしちまったもんなあ。
あはは、お前ら、ほんとバカ!
満面怒りでこえー顔にした主人公が、
痛えくらい俺の足を大きく広げた。
みっともなくて嫌だったこれも、
もう今はほんとに楽しい、楽しくてしかたない、
あなたとお前との間のそれと違うことはもう諦めた、
だけどさ、
もうさ、
あなたとお前との間のそれの途中にも、
俺のこと忘れられないだろ?
なあそだろ?そうだろう?
137 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:06:54.57 ID:RfwvnYso
主人公とやる度に泣けるのは、
楽しくて楽しくて笑いすぎるからだ。
ピッコロさんとやる度に泣けるのは、
あなたが愛しくて愛しくて胸が張り裂けそうだからだ。
悲しくなんてない。
138 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:09:58.05 ID:RfwvnYso
せーりが来る度に、嬉しくて嬉しくて腹を抱えて笑った。
笑って笑って笑いすぎて泣いた。
そして、繰り返す。
「ピッコロさん、脱がせて」
俺は男になりてーんじゃなかった、主人公にはなりたかったけど、
それはあなたに愛されたいからだ、
俺はあなたになりたかった、
性別なんていらなかった、
女の体なんていらなかった、
だけどこの女の体はあなたが欲しがる羨む体。
初めて思えた、女で良かったと。
女の体を持って生まれたことを、感謝した。
俺は俺の体を好きになれた。
139 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:13:56.67 ID:RfwvnYso
ピッコロさんピッコロさん、
俺のおっぱい羨ましい?
ピッコロさんピッコロさん、
俺のおまんこ羨ましい?
ピッコロさんピッコロさん、
いいぜー。
俺いらないからいいぜー。
全部ピッコロさんのだと思っていいぜー。
そうそう、俺はピッコロさんの代わりにあいつに抱かれて、
ピッコロさんの代わりにあいつの子どもを産むだけだから。
だから泣かないで、ほら、あいつがあなたを抱いているつもりになれるように
協力して、な?
楽しくて楽しくて、嬉しくて嬉しくて。
女で良かった、女で良かった。
俺はあなたになりたかった、性別なんていらなかった、だけど、
だけど女じゃなかったらこんな風に
あなたとあいつの間に割り込めやしなかった。
140 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:16:04.26 ID:RfwvnYso
俺のからだとこころが一つになる。
俺は女だ、
女で良かった、
あなたが好きだ。
141 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:16:30.49 ID:RfwvnYso
「二ヶ月目ですね」
目の前が真っ暗になる。
142 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:21:05.36 ID:RfwvnYso
ああ、終わっちまった。
子どもが出来たらもうあいつとやる必要はない、
あなたとやる理由もなくなった。
あなたもお前も喜んだ。
子どもが出来ればそれまでだ。
俺を挟む必要がなくなる。
俺もどこかほっとしていた。
あなたに触れる理由がなくなる、
あなたに触れられる理由もなくなる、
だけど、
ああ良かった、
もういいんだ。
やらなくてもいいんだ。
143 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:24:09.06 ID:RfwvnYso
ああ、よかった。
ああ、やっと、
悔しい。悲しい。ねたましい。
144 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:24:21.89 ID:RfwvnYso
楽しくなんて無かった嬉しくなんて無かった満足出来るわけが無い。
145 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:25:23.30 ID:RfwvnYso
あなたのために俺にやられるあなたも、
おやとあなたとおまえの暮らしのために俺をやるおまえも、
2人ともだいっきらいだ。
146 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:26:26.79 ID:RfwvnYso
悲しい。悲しい。悲しい。
悔しい、悔しくて、涙が出る。
好きだ。だけど大好きだ、
何も悪くないあなたとお前を憎めたらラクなのに、
俺のやったこともそそのかしたこともあなたとお前の優しいところも
全部タナに上げてあなたとお前を憎めたらラクなのに。
147 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:27:17.25 ID:RfwvnYso
悔しかった悲しかった、
でもこうなることを選んだのは俺。
148 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:31:26.54 ID:RfwvnYso
「ピッコロさん」
俺のことを優しい目で見なくなった、
大好きで大好きでおかしくなっちまいそうなほど大好きな、
あなたに声を掛ける。
こんな俺なのに律儀にこっちを見てくれるあなたが、
やっぱりやっぱり、俺は大好きです。
「ごめんな、今まで」
ピッコロさんの大きな手のひらが近づく。
逞しくて長い両腕に抱き締められた。
「何を言うんだ、謝らないといけないのはオレの方だ」
「お前にも、……お前の恋人にも申し訳ないと思っている」
あなたから抱き締められたのは、
二度目かな。
その時もあなたは泣いていた。
「ありがとう、すまなかった、今まで」
今まで。
もう、おしまい。
149 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:32:04.40 ID:RfwvnYso
良かった、めでたしめでたしだ、
あなたはやっぱり俺なんかには汚されない。
俺を憎めば良かったのに、
素直な目でキレイな涙を流して
俺に謝るあなたを、
汚せなくてよかった。
150 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:35:48.54 ID:RfwvnYso
※ここまででスッキリした人は以下ちょっと飛ばしてください
151 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:35:58.09 ID:RfwvnYso
汚せなくて、
よかった?
152 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:40:45.51 ID:RfwvnYso
主人公の両親が来るからと、ピッコロさんと入れ違いに家に入った。
仕事から帰る主人公を待ちながら、
すっかり孫に骨抜きになっているおばさんとおじさんを見守った。
お義母さんとお義父さん、って、呼ばないといけないんだけどな。
「ようやくちょっとはおしゃべり出来るようになったのねえ」
「本当に可愛い、可愛くてたまらんな」
板についたにこにこ笑いを貼り付けながら、
子どもが明瞭に喋るようになるころにはピッコロさんはこの家を出ないといけない、
俺を母と呼ぶようにしないといけない、
そんなことを考えてニヤニヤと笑う。
それでも家の外で主人公とピッコロさんは、
……。
154 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/10(木) 04:44:23.50 ID:RfwvnYso
おじさんが孫に構っているうちに、
そっとおばさんに近づいた。
「お か あ さ ん」
甘えた声を出す。信頼しきっていますというような。
人の良さそうな笑顔、少しふけた、だけど優しい顔を向けてくれる、
おばさんを裏切っていてごめんなさい。
あなたの息子と、あなたの息子が愛している人を、
一所懸命
俺と同じところまで引き摺り下ろそうとしていて、
ごめんなさい。
「主人公ったら、この子だけでいいみたいなんですけど」
「私、」
「年が離れすぎないうちにもう1人産みたいなあって」
おばさんは嬉しそうに表情を輝かせる。
「まあまあ、わたしもそう思うわ、きっとその方がいいわ」
「だけど私からは恥ずかしくってそんなこと、言えなくて」
「解るわ、解るわ、わたしからそれとなく促してみるわね」
「私がそう言ってたなんて」
「もちろん言わないわ」
俺は、にー、と笑った。
釣りあがった唇を隠すように、口元に手を当てて。
おしまい。
156 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2008/07/10(木) 04:47:24.36 ID:RfwvnYso
ルート解説
昼メロ→ハゲ子がピッコロさんへの思いをぶちまけてぐだぐだにする
sneg→主人公がピッコロさんと付き合いつつハゲ子と子を作る
アメリカンホームドラマ→3人でケッコンしたらいいじゃない!3人で幸せになりましょ!
こんな感じでした中身ちゃんと考えてなかったけど。
あーもーすげー嫌な話にしてごめんなごめんな
番外編だから!
番外編だから!!
すぐに忘れてくだせーい!
くちなおし(アメリカンホームドラマ)は
こちらから