596 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:21:26.67 ID:VXV9E22o Be:
>>593 A・破滅的
俺は、女じゃない、
でも女だ。
女扱いなんてされたくなかった、
主人公は俺の望み通りに、扱ってくれて、
だから誰も悪くない。
―ピッコロさ、イく時すっげーしがみついてきて苦しいんだよな―
600 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:25:34.83 ID:VXV9E22o Be:
俺がナメック星人だったら、
俺が男だったら、
でも俺が男でもピッコロさんは俺とは、
きっと、
ともだちで。
601 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:27:06.18 ID:VXV9E22o Be:
ああ、
こんなもんか、と思った。
603 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:28:23.53 ID:VXV9E22o Be:
痛かった、だけど痛くてほんとよかったぜ、
泣き出す理由になったから。
ピッコロさんの上で主人公もこんな情けねー顔してんのか、
ピッコロさんは、どんな顔してんだろなー、
きっと俺の知らない顔。
606 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:31:20.53 ID:VXV9E22o Be:
中1の冬休みにはじめてのせーりが、きてから、
初めて人前で泣いた、
どーでもいい、多分明日には顔も忘れてる男の前で。
こんなナリの俺に、その気になるなら誰でもよかった。
知りたかった、ただ。
お前とあなたはどんなことをしてんだろ?
だけど俺の知りたいことは解らなかった、
だって、きっと、
お前とあなたは、こんな気分でしちゃいねーんだろ。
609 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:33:37.07 ID:VXV9E22o Be:
俺は、女だ、
611 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:35:48.29 ID:VXV9E22o Be:
女になんて、生まれたくなかった、
だけど俺には男を受け入れるモノがあって、
明日になれば他人、
いや、今このときだってただの他人、
そんな男に容易く抱きかかえられるこの体は、
どんなにあがいても女以外の何にもなれない、
俺は何にもなれない。
615 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:38:44.13 ID:VXV9E22o Be:
からだのうえをとおりすぎていくおとこたちに
わすれえぬおもかげをかさねて
ラジオから聞こえる古臭い歌謡曲に、
「重ねられるだけいいじゃん」
悪態をついた。
619 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:40:44.90 ID:VXV9E22o Be:
A・立ち直るよ
B・立ち直らないよ
627 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:45:25.18 ID:VXV9E22o Be:
>>622 A・ザオラル!
主人公「おい」
>>1「お?なーんだよ、珍しいなあwwwwwwwwww」
主人公「……お前が避けてるんだろ」
>>1「んーwwwwwwそんなことねーけどwwwwwwww」
主人公「ちょっと、」
主人公「ツラ貸せよ」
629 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:51:43.88 ID:VXV9E22o Be:
「最近、お前、ピッコロに冷たくしてねーか?」
公園、
あの時、
俺の恋が産声を上げる前に殺された。
「え?そんなことねーけど」
「……俺の勘違いならいいんだけどさ」
優しいなあ、って素直に思った。
ピッコロさんが主人公にそんな愚痴を言うとは思えない、
あの人もまっすぐな人だから。
ああ、俺の友達は2人とも優しいなー。
「俺を避けるのは、勝手だけど」
主人公は怒ってるみてーな顔で、俺を見ない。
631 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:56:39.34 ID:VXV9E22o Be:
冷たく、なんて、してない。
出来るわけがねーじゃんか、だって、 。
ただ、俺は、どう接したらいいのか解らないだけだ。
女じゃーない、男でもねー、だけど、
俺も、お前も、惹き付けたあの人に。
俺は一所懸命女になろうとしていた。
男に恋が出来れば、きっと、
全部うまくいく。
632 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 04:59:25.54 ID:VXV9E22o Be:
「お前のことも別に避けてるワケじゃねーよ」
「どうだか」
「そんなに俺に迎えに行って欲しいのかよwwwwwwwwww」
「茶化すなよ」
怒った顔のまま、主人公が俺を見た。
久し振りに目が合う。
笑いかけた。
主人公が、何かおかしなものを見たような顔で、また目を逸らす。
「ピッコロが」
ピッコロさんが?
「心配してたぞ」
優しいなあ。お前もあの人も。
633 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:04:17.59 ID:VXV9E22o Be:
俺も優しくなりてーわ、お前みてーに、あの人みてーに。
だけど俺は俺だから、
何にもなれねーただの俺だからさ、ごめんな。
「明日さ」
ん、と主人公が小さく。
「一緒ガッコいこっか」
「え」
大口を開けて、笑った。げらげらと。
「そんなイヤそーな顔すんなよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
634 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:07:37.73 ID:VXV9E22o Be:
誰とやっても、何度やっても、
俺の心と、体の距離は、近づかなくて、
やっぱり俺は女で、だけど男に恋なんて、出来なくて。
好きなのは、
あの人しかいない。
男に重ねることなんて出来ない、
だけど女でもないあの人に、
向かうこの気持ちが恋だなんて思わなければ良かった。
だけどもう俺にとって恋はこれで、
これは、あの人に対してしか、生まれない気持ち。
636 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:11:11.31 ID:VXV9E22o Be:
>>1「まーさ、お前らは2人でお手手つないでらぶらぶちゅっちゅでご登校してーんだろうけど」
主人公「バカかお前は」
>>1「いーじゃん、朝のちょっとくらいさあ」
主人公「あのなあ」
>>1「一緒ガッコ、いこーぜwwwwwwwwwwwwww」
主人公「お前さ、バカだろ、俺らが嫌がると思うなよ」
>>1「やさしーなーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
638 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:14:51.20 ID:VXV9E22o Be:
俺は、アホだから、
アホのふりをしてるわけでもねー、ただの、
17年しか生きてねー、ただの、アホだからさ。
最初はただ、知りたかっただけだった。
あの人とお前がどんな、
それは全然よくなんてなかった、
痛くて、悔しくて、悲しくて、
ただただ思い出していたのは、
……。
そんで、女だって、俺はどんだけ足掻いてもただの女だって、
痛いくらい解った、解ってしまった、だから、
俺はアホだからさ、
沢山やれば、男とやれば、女に近づけると思った。心も。
女になれたら、男に恋をして、
そんでこんな気持ち、
こんな苦しい気持ち、
消えてなくなって、
あの人がお前と幸せそうに過ごす姿を見て、
泣き出したいなんて思わなくなって、
全部うまくいくんじゃないかなって。思った。
643 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:20:43.97 ID:VXV9E22o Be:
俺はアホなりに、
自分のことがキライなまんまじゃ、
生きていくのはもっと辛いって、わかってる。
「なあ」
「ん?」
「なんでもねー」
「また明日な」
主人公の、男の広い肩が、ひょこんと軽く竦められて、
でっけえ手が、ひらりと上がった。
俺はアホみたいに大口を開けて笑って、
鞄をぶんぶん振った。
645 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:25:46.39 ID:VXV9E22o Be:
走って、走って、息が続かなくなるころにやっと家についた。
自分の部屋に飛び込んで、
扉を閉めて、息を整えようとして、無理だったからこのまま泣いてみようかと思った。
鞄が足元に落ちる。
ぜーぜー俺の息がうるさくて、
気が散って泣けなかった。
泣くのって難しーなー畜生。
こういう時泣いたらラクになるよーな、気が、すんだけど。
ベッドに思いっきり飛び込んでみた。
壁にかかとを打った、
ちょーいてー、
あ、ちょっと泣けてきた
646 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:29:03.15 ID:VXV9E22o Be:
仰向けになって天井を見た。
かかとめっちゃいてー。
天井がじわじわ滲んできて、
名前も覚えてない男の前で泣いたときより、
自然に泣けた。
もうこれ以上アホなことはよそう。
俺が女になれなくても、アホで、こんな、
こんな俺のままでも、
主人公は友達でいてくれる、
ピッコロさんは俺を心配してくれる、
俺はピッコロさんが、好きだ。
ピッコロさんは主人公が好きで、
主人公はピッコロさんが好きで、
でも俺は、ピッコロさんが好きで。
647 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:31:16.58 ID:VXV9E22o Be:
俺は俺が嫌いだ、だって、こんなんだから。
うまく言えないけど、だって。こんなんだ。
どうしようもないアホで、不良品だ。
どうやったら好きになれるだろう?
どんな俺なら俺は俺を好きになれる?
鼻を啜り上げた。
泣くのって疲れる。
体を起こして鏡を見たら、すっげーブッサイクで、
ちょっと笑ってしまった。
どんな俺なら俺は俺を好きになれる?
だけどこんな俺でも主人公は友達でいてくれる。
ピッコロさんは俺を心配してくれる。
648 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:34:02.72 ID:VXV9E22o Be:
俺はきっと、
そのままでも良いって、誰かに言って欲しいんだ。
649 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:35:23.04 ID:VXV9E22o Be:
ぽつんと、そう思った。
鏡を放り出して、またベッドに転がる。
651 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:37:16.96 ID:VXV9E22o Be:
アホで、バカで、品がなくて、女の不良品で、だけどただの女で、
だけどそんな俺で良いんだよって。誰かに、
だけどそんなこと、誰も言ってくれない。
言ってくれないけど、
だけど、
主人公は俺の友達で、
ピッコロさんは俺の友達だ。
俺のことを心配してくれる優しいピッコロさん。
ピッコロさんを心配する優しい主人公。
俺から逃げたけど、
俺が、一歩踏み出せば、
友達のまんまでいてくれる?
654 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:41:00.70 ID:VXV9E22o Be:
もうしもうし、俺はピッコロさんが好きです。
だけど主人公もイイヤツだって知ってる、
2人とも優しくてイイヤツなんです。
俺は俺のことが嫌いだけど、
俺は2人のことは大好きです。
2人は俺の友達です。
涙は止まってる。
きっとまだ顔はブッサイクなまんまだろうけど。
とりあえず、大好きな2人を、
これ以上心配させる俺ではなくなろう。
655 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:43:41.25 ID:VXV9E22o Be:
アホなことはもうよそう。
女になりたかった、
なりたくなかったけど
なりたかった。
こんなに苦しいなら女になって、
男に恋をしたかった。
鞄に突っ込んでた
コンドームの残りを
ゴミ箱に捨てた。
それからもっかい拾い上げて
紙袋に包んで、また捨てた。
657 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:48:14.09 ID:VXV9E22o Be:
>>1「しゅっじんっこぉおおおおーーー!」
主人公「チャイムがそんなに嫌いか、お前は」
>>1「ピッコロさんっ、おっはよーーーー!!!」
ピッコロ「ああ、おはよう」
主人公「おはよう」
658 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/08(火) 05:51:54.13 ID:VXV9E22o Be:
俺の好きな人は、
俺の友達の隣で今日も幸せそうに笑う。
俺はその向かいで、アホみたいに笑った。
2人を眺めて、アホみたいに笑った。
いつもどおりの日々の中、
いつかこの笑いが
ウソじゃなくなる日が、来ますように。
いつかこの笑いがウソじゃなくなった時、
俺はこのままの俺のことを好きになれてるといい。
お前と、あなたが、このままでいられるように、
そう、心底から思えるような俺に、
なれてるといい。
おしまい
大学卒業前後へ