神様の…

600 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 09:46:21.52 ID:vYRfmgDO


〜神様の…


あの、下界に降りた日から4日が経ちました
679さんは、いつも通りです
あんな告白など、まるで無かったかのように、それ以前と同じです
あの日の存在自体が夢だったのではないかと思えてしまうほど

デンデ「…」

報告書をまとめながら、ぼんやりとあの日のことを思い出していました

あの日のことは、声も、熱さも、冷たさも、キスの感触も、すべてがありありと思い出せます
いろんな感情が交錯した一日でした
疑い、哀しみ、恐怖、喜び、怒り…そして、幸せ

デンデ「…しあわせ」

頭の中が溶けてしまいそうなほどの幸福感をぼくに与えた、きす
ふと、その感触が懐かしくなって、自分の唇に指先で触れてみる

デンデ「……」

意味を持たない、理由などない、ただ『したかったから』した、きす
触れた唇は暖かくて、あの時ばかりは679さんがロボットであるということを、忘れていた…気がします


604 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 10:00:50.16 ID:vYRfmgDO
デンデ「…」

679さんの唇が触れた、ぼくの唇…
あのきすは、どうだった?
記憶に焼き付いて残る、679さんの口づけ
彼の唇が触れた部分を、思い出しながら指でなぞってみる

ついさっきのことのように思い出される、鮮明な記憶…

唇と唇が触れて、そこから…
679さんの舌が…ぼくの口に入ってきて…

デンデ「ん…」

679さんの舌がそうしたように、自分の指を自分の舌に絡ませてみる
口の中が、指が、唾液でヌるつく…

それから?
舌を絡めるように深く繋がり、679さんの舌が…
ぼくの口の中を…

デンデ「んんっ…ふぁ…」

口の中を…

デンデ「は…ぁ…」

歯列を…内頬を…上顎を…
679さんの舌が…這いまわって…


606 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 10:22:02.55 ID:vYRfmgDO
あの動きを思い出し、求めてしまう
『たぶん、これはいけないことなんだ』と、頭ではわかっているのに
指が止まらない

彼の舌が這った場所を、再現するように指でなぞる

デンデ「ふ…ぇ…」

濡れた音が、静かな執務室に響く
あの時も、こんな音がしてたなぁ…
ぼんやりとそんなことを考えても、何かが足りない
あの時のような、溶けてしまいそうなほどにぼくを満たしていた幸福感はない
今あるのは、身体がゾクゾクする感覚と妙な寂しさだけ

デンデ「…んぅっ…ぁ…う」

足りない
足りないんです
もっと、ほしい

もう、指の動きは再現じゃありません
何かが足りなくて、もっとほしくて、再現ではなく妄想へと繋がります
目を閉ざせば、そこに679さんがいるような気がして、679さんと、しているような気がして

デンデ「んぅ…」
『デンデ』

頭の中だけに響く、記憶の中の声
ぼくの名を呼ぶ、優しい声

デンデ「ぅ…ぁ…679…さぁん…」
『デンデ…』


608 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 10:33:41.36 ID:vYRfmgDO
幸福感ではないけれど、何かゾクゾクする感覚が身体を満たし始める

のどの奥が、身体の芯が、熱い

開きっぱなしの口から、唾液が垂れる
きっと、いまのぼくはすごくはしたない顔をしているのでしょう
でも、止まらないんです

何故か溢れ出す涙で、視界が滲んでぼやける

体中が熱くて、ぼくは…

デンデ「う…あ…ひぁっ…!!!」

身体に電気でも流れたような感覚
全身の力が抜けて、頭がぽーっとして
妙な気だるさが身体を襲う

デンデ「…」

口から指を引き抜くと、唾液が糸を引いていました

デンデ「…679さん」
679「はい、神様」

予想もしていなかった、彼の声による返事
さぁっと、全身の血が引いた気がしました


611 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 10:46:24.81 ID:vYRfmgDO
目の前が真っ白になって、心臓さえも止まった気がしました

デンデ「…」
679「神様?」

もう一度呼ばれ、今度は全身から嫌な汗が噴き出し、心臓が早鐘を打ち始める
振り返る勇気はありません

679「いかがしました?神様」

いいえ、振り返る必要はありませんでした
彼の方がぼくをのぞき込むように正面にまわってくれました
わざわざ

デンデ「え…あの…」
679「はい」
デンデ「…いつから…そこに」
679「最初からいましたが」

顔に血が集まるのを感じました
顔から火がでるとは、まさにこのことを指すのでしょう

デンデ「じゃ、じゃあ…見てたん…ですか?」
679「はい、一部始終」

終わった…
ぼくは机に顔を押し付けるように突っ伏して、言いようのない恥ずかしさを耐えるしかありませんでした


614 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 11:10:39.25 ID:vYRfmgDO
デンデ「〜〜っ」
679「神様?」
デンデ「なんで…」
679「神様ー?」
デンデ「なんでずっと黙って見ているんですかぁっ!」

ああもう
ただの八つ当たりです
ロボットである679さんは、用事がない限り呼ばれないと返事はしませんし、基本黙っています
わかってます
しかし…

679「いいえ、声はかけさせていただきました」
679「ただお返事がありませんでしたので、終わるまで待たせていただきました」
デンデ「…ぼく、声かけられたんですか?」
679「はい、2〜3回ほど」
デンデ「…」

つまり、ぼくはあんなことに夢中になって、679さんに気づけなかったんですか…

679「神様」
デンデ「…」
679「顔を上げて、神様」
デンデ「…」

少しだけ顔を上げてみる
すると、わりと至近距離に679さんがいて、恥ずかしさで彼を直視はできません

679「神様」
デンデ「うわぁっ」

679さんは、ぼくを軽々と椅子から抱き上げ、ぼくは容赦なく机と引き離されてしまいました…

679「神様」
デンデ「……」
679「神様、可愛い」
679「…いえ」
679「デンデ、可愛い」
デンデ「…んぅ」

夢や妄想ではなく、再び繋がる唇
ぼくの胸を満たすのは、あの時と同じ、幸福感





621 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 11:47:44.83 ID:vYRfmgDO
〜神様の…その後の話


デンデ「…679さん」
679「何ですか?」
デンデ「えっと…さっき見たこと、内緒にしてくださいね?」
679「当然です」
679「先ほどの光景は私のメモリーの中だけに、しっっかりと焼き付けておきます。他言はしません」

デンデ「…」
679「私だけのメモリーとして、スクラップ工場まで持っていきます」
デンデ「…」
679「どうしました?」
デンデ「ぼくばっかり、弱みや痴態をさらしてる気がします…」
679「それは仕方がありません」
679「私はロボットですから、羞恥心がありません!」
デンデ「…」
679「神様が望むなら、先ほどの神様と同じ事をして見せましょうか?」
デンデ「…結構です」
679「そうですか?」

デンデ「…」
679「…」
デンデ「ぼくは、はしたない顔をしていたでしょう?」
679「はい」
デンデ「…」
679「?」
デンデ「ほんとに、全部見ていたんですか?」
679「はい」


625 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/25(水) 11:58:20.49 ID:vYRfmgDO
679「その証拠に、見たものすべてを説明することが可能です」

679「…」
679「まず、神様の細い指がその愛らしい唇に触れ…」
679「しばらくは憂いを含んだ表情で唇を撫でておりました」
679「そして恥じらいの表情を浮かべながらも、おもむろに、躊躇うことなく深い紫色の舌に指を絡め」
679「悩ましげな、熱い吐息を漏らしながら、幼い咥内を撫で回し…」
デンデ「あの、そういう官能小説みたいな言い回しやめてくれません!?」


おしまい

09 : 46 : 47 | 679デンデ 【書き手が>>1以外】 | page top↑
| ホーム |

プロフィール

Author:picoma
VIPに投稿された「ピッコロと俺の結婚生活」から派生したお話のまとめサイトです。
簡単な解説はカテゴリの説明にて。

お話を連続して読むためだけの目的で作成していますので、途中のレスなどは省かれています。
現行スレへのリンクは、混乱を避けるためしておりません。コメント・トラバも受け付けておりません。ご了承下さい。
リンクは基本辞退させていただきます。

過去ログはカテゴリの一番上からご覧になれます。

ご用のある方はメールフォームをご利用ください。

最新記事

月別アーカイブ

カレンダー

10 | 2009/11 | 12
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

カテゴリ

リンク

検索フォーム