ロボットと神様のようです Vol.1

419 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 13:39:18.50 ID:HBi3.QI0
>>679さんが来なくなってから三日経ちました。
ぼくは寂しいという気持ちが少しだけわかりました。

>>679さんが来なくなってから一週間経ちました。
ぼくは神眼で>>679さんを探してみようかなと思って、やめました。

>>679さんが来なくなってから二十日経ちました。
ぼくは>>679さんの事を気に掛けるのをやめようと決心しました。

>>679さんが来なくなってから一ヶ月経ちました。
戦争はまだ続いています。

>>679さんがこなくなってから三ヶ月経ちました。


>>679さんがこなくなってから、



               〜ロボットと神様のようです〜
421 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 13:46:09.24 ID:HBi3.QI0
お仕事はつつがなく進んでいます。
毎日は変わりなく進んでいます。
ポポさんはいつも通りにぼくを気に掛けてくれています。
ぼくは地球の様子を見守りながら時々>>1さんとピッコロさんの暮らしぶりを眺めて、
それで充分満足しています。

「神様」
デンデ「!」


ポポ「神様 お水」

デンデ「……ありがとうございます、ポポさん」


422 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 13:58:06.91 ID:HBi3.QI0
ぼくがお水の入ったコップを受け取ると、
ポポさんはいつもと同じ丸い目と笑んだ口をしてゆったりと執務室を出て行きます。

ポポさんの姿が見えなくなると、ぼくは自分が溜め息をついた事に気付きました。
小さな小さなものでした。
けれども、それは間違いなく溜め息でした。


423 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 13:58:24.95 ID:HBi3.QI0
ぼくは>>679さんを忘れる事はできないけれど、
上手に折り合いをつけられています。
いつだったか、ブルマさんがべジータさんに連れられて神殿に来た時、
枯れてしまった花束を見つけて、
「なんでドライフラワーにしなかったの」と言いました。
目を丸くして身を乗り出すブルマさんを見て、
それを知らなかった事、しなかった事を心のどこかで後悔している自分に気付きました。
そうしていればもう少し長い間>>679さんの幸せを祈っていられたでしょうか。

結局、どうする事もできずに土の下に埋めてしまいましたけれど。
樹木の近くに埋めたから、
養分になって、花は木の一部となって、いつか
その前を通った時、>>679さんを懐かしむ日がくるでしょう。


424 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:17:44.21 ID:HBi3.QI0


デンデ「ふわぁ……」

星々の瞬きと月明かりの優しい夜が明けました。
ぼくが目を覚ますと、地球で暮らす生き物はもう活動を始めていました。

地球はくるくる回りながら太陽の周りを大きく一転して、
その地球の周りをまた月がくるくると回っています。
だからどこかで夕日をみる時にどこかはそれを朝日と感じます。

みんなが同じように起きたり寝たりするのではなくて、
いつもどこかの国や場所では働いているひとがいます。
夜でも働いているひとがいます。
全く働かないひともいます。

地球はそういう所です。


425 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:18:37.75 ID:HBi3.QI0
デンデ「……さて、と」

デンデ「ピッコロさんはどうしているんでしょうか」

デンデ「ふむふむ」
デンデ「お野菜いっぱいですね。お肉も」
デンデ「かわいいエプロン」

デンデ「さぞかしおいしい料理……え?」




デンデ「れ、……錬金、術……?」


426 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:18:54.22 ID:HBi3.QI0
>>1『たっだいまー!ぴっこr』

デンデ「 ! ! ! 」


427 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:29:07.60 ID:HBi3.QI0
   /::://:::! /-=、 ,// u / _,,.-ゝ. 「ヽ l    ! , l 貼り付いたように動かぬ>>1……
  /::_;イ-‐=レ'==ミ"   '∠-==ヽl=ヽlヽ  レ'レV
/::::::::..、   o   ,≡:::::::〈、  o   ,  :|│ リ '  部屋を超えて充満する色彩と嗅覚の破壊兵器……
::::::::::::::::: ` ー--‐ '´三 :::::::::ヽ`::ー-‐:'.´   |│ l
:::::::::::::::    ニニ  ::::::::::::::ヽ::::::::: U  |│ !   料理とかそんな次元じゃなく……
:::::::::::::::U  ̄ ̄   U::::::::::::::::ヽ::: u   |│ .l
::::::::::::::::   U    r‐:::::::::::::::::::::ヽ.    Lノ  |     物質としてっ…… もう…… ダメっ……!
429 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:38:20.75 ID:HBi3.QI0
>>1『く、くせえーッ!!?!!!!!』

ポポ「ゲロ以下の においが プンプンする」
デンデ「さすがにここまでアレは来ませんけどね☆」


隣にあるフリーザの部屋では、またアプールが小刻みに痙攣して
頭上に光る輪を浮かべたり消したりしています。
ガスマスクをもう一つ買ってあげる余裕もないのでしょうか。


430 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:38:48.49 ID:HBi3.QI0
そしていつものようにピッコロさんがアパートから飛び出して、




>>1『ううッ……目が、目が痛いッ いつかより一層にケミカルッ!!!』
>>1『鼻がしぬ!つうかしんだ!!』

>>1『でも嫁がッ 俺の嫁がッ!俺のためにッ!!!』
>>1『あああ愛情は最高のスパイスじゃああああああああッ』

>>1『うおおおおおおおおおッ!!!!!』


431 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:40:24.70 ID:HBi3.QI0
デンデ「……、ポポさん。>>1さんはどうして、」
デンデ「食べる前にピッコロさんを探しに行くって選択をしないんでしょう」
ポポ「ワカラナイ シラナイ」

デンデ「そうですね。ぼくにも分かりません」

ポポ「……」


ポポ「…………」


432 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:53:33.45 ID:HBi3.QI0
>>1『…………』

ふらふらと表へさまよい出る>>1さんの後を、
いつのまに現れたのか物陰から八の字ヒゲがそわそわと追いかけています。


433 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:54:01.71 ID:HBi3.QI0
セル『おや』
セル『またしても店の前に粗大ゴミと生ゴミが混ざったようなものが』
>>1『……ピーカー?』
セル『邪魔だねえ』


434 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:54:31.01 ID:HBi3.QI0
>>531『どうしたんです?セルさ……うわッ、何です?!その汚いの!』
セル『ふぅーむ』
>>531『ああッ!触っちゃ、グリグリしちゃだめです!』
>>531『セルさんの美しいおみ足と白魚のような美しい指が汚染されます!』
>>1『ピッピカチュー』
>>531『喋った?!だ、黙れこのばっちいゲッソリ!!』


デンデ「八の字ヒゲの方がとても悔しそうな表情してますね」
ポポ「ハンカチ おいしいか?」


435 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 14:56:24.39 ID:HBi3.QI0
>>531『逃げてくださいセルさん!ここは僕が何とかします』
セル『またピッコロの手料理かい>>1ぃい』
>>531『あああ掴んで持ち上げちゃだめですううう』
王大人『>>1!死亡確認!』
>>531『誰えええええ?!!』


デンデ「……」

デンデ「あの人、確実に焦って出ましたね」
ポポ「タイミング 間違える よくない」


438 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:09:42.61 ID:HBi3.QI0
デンデ「……うーん、あちらは…」

>>129『ふふ…ピッコロさん可愛いよピッコロさん』
デンデ「おっと間違えた」
マジュニア「おい!神!!」
デンデ「うわあ?!」


439 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:10:25.90 ID:HBi3.QI0
マジュニア「きさまッ!神ならさっさと>>129の野郎を釈放させやがれッ!」
デンデ「突然現れて何を言ってるんですか!」

デンデ「そもそもあなたはこっちの世界にいないはずじゃないですか!」
マジュニア「うるさい!」
>>129『ああ……僕の愛しいピッコロさんをこの腕で抱きたい……』
マジュニア「クソッ!クソッ! >>129!そんな奴の名前を呼ぶなッ!!」
デンデ「僕は>>129さんを特別扱いするなんてできませんからね」
マジュニア「黙れ! ああッ!呼ぶならオレさまの名前にしろッ!!バカ!」
ポポ「>>129 お前の名前 知らない」
マジュニア「そんな事知るか!何だこんな柱!」
デンデ「それに罪はきちんと償わなきゃ…ああッ?神殿が?!」
マジュニア「何だこんな壁ーッ!!」
デンデ「やめてええええ」


441 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:27:24.24 ID:HBi3.QI0
マジュニア「はあッ、はあッ……もういい!帰る!」
デンデ「ひゃあ! あ、ま、マジュニアさん!脱獄させるのはいけませんよー!」
マジュニア「知るかーッ!」


デンデ「……」
ポポ「神様 マジュニア 帰った」

デンデ「……」

デンデ「…………はぁ……」



餃子『お兄さん! おいしい?』


442 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:28:05.18 ID:HBi3.QI0
>>464『あー?』
餃子『おいしい?』
>>464『うっせーなー』
餃子『……グスッ』
>>464『お、おい泣くなよ!』
餃子『だ、だって……』

>>464『……あーもーめんどくせーな!』
>>464『うめーよ!これでいいだろ?!分かったら泣くな!』
餃子『ホント?! 嬉しい!』
>>464『また嘘泣きかよチックショー!!!』


444 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:58:32.63 ID:HBi3.QI0
デンデ「どうして同じ食材から、あんなに違うものが作り出せるんでしょうか……」
デンデ「まだまだぼくの知らない不思議な事が沢山ありますね」
ポポ「神様 それ 不思議 違う」
ポポ「ピッコロ 特別」

デンデ「うふふ。そうかも知れませんね」

デンデ「ピッコロさんはぼくたちとは少し違って、個の意識が強い方ですから」
デンデ「きっと、一緒に暮らしている>>1さんに褒められたくて、喜ぶ顔が見たくて、」
デンデ「夕食を作ってあげているんでしょうね」
デンデ「>>1さんは食事をしないと生きていけませんし」


445 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:59:02.02 ID:HBi3.QI0
デンデ「……まあ、結果はピクリともせず土気色ですけど」
ピッコロ『>>1ッ!返事をしろ、おいッ!』


ピッコロ『>>1……ッ、 >>1ぃーーッ!!!』




ポポ「>>1 死亡確認」
デンデ「まさか、縁起でもない」


446 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 15:59:56.05 ID:HBi3.QI0



デンデ「ねえ、ポポさん」
ポポ「何 神様」
デンデ「……いえ、執務室に戻りますね」
ポポ「わかった」

椅子に座って羽ペンを持ちます。
書きかけの報告書を広げて、インクに羽ペンの先を浸します。
お仕事に取り掛からなければいけません。


447 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:04:53.47 ID:HBi3.QI0
ぼくたちナメック星人は食事をしません。水と光さえあれば生きていく事ができます。
料理をする習慣もありませんし、だからそういう事は苦手なんだろうなと思いました。
ぼくが見ている色んなものの中には食事風景や料理の様子なども含まれています。

だから、ピッコロさんほどひどい物は作れません。


……多分。


448 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:07:14.14 ID:HBi3.QI0
料理の中で、ぼくが興味を持っているといえるのは、お菓子でしょうか。
ぼくに必要はないけれど、多くのひとたちは普通に食事をするよりも
お菓子を食べた時の方が幸せそうな顔をする気がするからです。

以前、ポポさんがお菓子を食べていた時に、おいしいですかと聞いてみたら、
「おいしい」と返事が帰ってきました。
その後に一つ差し出してくれた好意は気持ちだけ受け取らせていただきました。


449 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:07:35.16 ID:HBi3.QI0
ピッコロさんがフルーツキスを好きなので、ぼくも甘いと感じる事はできるのでしょうが、
やっぱり食べるのは苦手です。

>>679さんも、おいしいと感じる事ができるのでしょうか。
でも、成分分析ができると言っていた>>679さんは、
おいしいものを食べた時に幸せを感じる事はできるのでしょうか。


451 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:13:55.06 ID:HBi3.QI0
>>679さんが来なくなってから、ずいぶんと長い時間が経ちました。
長いというのは、ひとの感覚からすればで、ぼくにとっては短いですが、
それでもずいぶん経ちました。
もう寂しいとは思わなくなりました。
けれど、>>679さんの事で、分からなかった事や知る機会がなかった何かを、
ほんのちょっとだけもったいなかったなあと思います。


452 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:14:31.25 ID:HBi3.QI0
どうして女の人を染色体XXと言うのかなあとか、
どうやって動いているのかなあとか、
どうやってうつくしいを判断するのかなあとか、
突然誰かと会おうとしなくなる事もあるのかなあとか、
好きなものは何ですかとか、
苦手なものは何ですかとか、
どうして会いに来ないんですかとか、

色々と聞きそびれてしまいました。


453 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:15:06.36 ID:HBi3.QI0



ポポ「神様 夜」
デンデ「あれ? もうそんな時間ですか」
ポポ「もう遅い」
デンデ「えっと、じゃあ寝ましょうか」

ポポ「おやすみなさい 神様」

デンデ「はい、おやすみなさい」


455 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage]:2008/06/20(金) 16:31:35.88 ID:HBi3.QI0
ポポ「おはよう 神様」
デンデ「おはようございます、ポポさん」



いつもと変わらない朝です。
ぼくはいつもと変わらずに、同じように


デンデ「―――、」




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