〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり
2008 / 06 / 10 ( Tue )
668 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] Date:2008/06/10(火) 19:17:59.10 ID:dMAeP7go Be:
いや良く考えると俺コスプレ萌えというか職業萌えが強いんだと思うわ
つまりこうなんだよ
〜〜調教師と庭師の恋〜〜 2, 再会
2008 / 06 / 27 ( Fri )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり126 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/06/27(金) 01:26:58.06 ID:VgzS2Jko
〜〜調教師と庭師の恋〜〜
俺「……はあ」
悟飯「どうしたんですか庭師さん」
俺「あっ。これはこれは旦那さま」
悟飯「溜息なんてついて、何か?」
俺「いええ、なんともないでがす、すまんこってす」
悟飯「ならいいんだけど」
俺「……はあ」
俺「数ヶ月にいっぺんくらいしか、調律の先生は」
俺「いらっしゃられんのだものなあ」
ビーデル「ねえ庭師さん」
俺「なんでがすか、奥さま」
ビーデル「この辺りにパンジィの花壇があったらステキだと思うんだけど」
俺「パンジィでがすか」
ビーデル「お願い出来る?」
俺「承知したでがす」
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 3,調律師の家へ
2008 / 06 / 28 ( Sat )
前々スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり前スレ:
〜〜調教師と庭師の恋〜〜 2, 再会511 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/06/28(土) 19:43:57.81 ID:8bviF4Mo
〜〜調律師と庭師の恋〜〜
俺「ああ、いかんでがす、そんなことは俺がするでがす」
ピッコロ「うん…?」
俺「きれーかきれーか指が汚れちまうでがしょ」
ピッコロ「そんなことは…、構わん」
俺「いかんでがす。俺にばさせち欲しいでがす」
町の外れ、調律師の家。
猫の額ほどの庭先でしゃがみ込む2人。
小さなスコップを握る緑の指から、庭師がそれを奪う。
ピッコロ「だが……」
ピッコロ「オレがやれるようにならんと、世話をしてやれんだろう」
俺「お、俺が…ッ、俺が全部ばするでがす」
ピッコロ「……迷惑じゃないか?」
気遣うような視線が調律師から庭師へと注がれる。
土を見詰めていた庭師の目、一瞬だけ傍らのピッコロへと向けられ、
すぐに弾かれたようにそらされる。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 4,家での出来事
2008 / 07 / 04 ( Fri )
1:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり2:
〜〜調教師と庭師の恋〜〜 2,再会3:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 3,調律師の家へ842 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/04(金) 19:38:28.41 ID:sypNo2.o
-前回までのあらすじ-
館に調律師が訪れる度にその姿を目で追ってしまっていた庭師。
ですが庭師にはそんな自分の気持ちが良く解りませんでした。
ある日奥様に命じられ、良いパンジィを探しに園芸店へ訪れた庭師は、
そこで偶然にも調律師に出会います。
育てるのが少し難しい花に興味を惹かれていた調律師に、
庭師は言いました。「俺が手伝いばするでがす」、と。
調律師の自宅、小さな庭先で庭師は作業を始めます。
手伝うことがないと知った調律師はふと自宅の中へ消え、
そうして、
ピアノの音がきれいだと語った庭師のために、
庭師のためだけの旋律を奏でてくれました。
調律師と庭師と七夕
2008 / 07 / 07 ( Mon )
296 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/07(月) 06:25:55.29 ID:DAeQUVAo Be:
〜〜調律師と庭師と七夕〜〜
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 5,家に通う
2008 / 07 / 11 ( Fri )
1:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり2:
〜〜調教師と庭師の恋〜〜 2,再会3:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 3,調律師の家へ4:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 4,家での出来事293 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/11(金) 01:33:12.13 ID:4YWiJ9so Be:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜
-これまでのあらすじ-
調律師の庭に植えた花の世話をするかわりに、
ピアノを聴かせて欲しいと願う庭師に、調律師は笑顔で応じてくれました。
けれどやはり庭師はみすぼらしい、生まれも育ちも芳しくない人間で、
調律師は上流階級とも交流のある上品な人でした。
そんなある日開かれた七夕の集まりで、見た目を笑われた庭師を、
調律師だけが皆の前でかばってくれたのです。
つりあわないことは庭師もようく解っています、それでも庭師は今日も
調律師のことを思い、その家に通うのでした。
調律師ピッコロさんのお手並み拝見
2008 / 07 / 11 ( Fri )
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 5,家に通うから派生。
321 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage] Date:2008/07/11(金) 02:40:49.04 ID:Q.pC3Ec0 Be:
ピュアな気持ちにさせられるwwwwwwwwwwwwwwww
いいのういいのうwwwwwwwwwwww初々しいwwwwwwwwwwww
つか、どうでもいいことなんだが、調律師ピッコロさんも
手料理壊滅的で、麦茶もヤバい……?とかすっげ気になってしまったwwwwwwwwww
328 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/07/11(金) 02:46:27.23 ID:4YWiJ9so Be:
>>321
〜〜調律師ピッコロさんのお手並み拝見〜〜
※ばんがいへんです!調律師&庭師シリーズとはノリが違います!!
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 6, 調律師の想い
2008 / 07 / 13 ( Sun )
1:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり2:〜〜調教師と庭師の恋〜〜 2,再会
3:〜〜調律師と庭師の恋〜〜 3,調律師の家へ
4:〜〜調律師と庭師の恋〜〜 4,家での出来事5:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 5,家に通う786 : ◆hAmnyPalgs [sage]:2008/07/13(日) 01:26:23.22 ID:gLfqugco
〜〜調律師と庭師の恋〜〜
-これまでのあらすじ-
雇ってもらっている館へ良く訪れる調律師に、
いつしか憧れの気持ちを抱くようになってしまった庭師。
みすぼらしく学もない庭師と違い、調律師は品も良く全くつりあいません。
だからこそ庭師はただ見ているだけで良いと己をいさめて日々過ごしておりました。
庭師はせっせと調律師の家に通い、庭の世話をします。
調律師はそのお礼としてピアノを弾いてくれ、
みっともない身なりの庭師を優しく家の中へ導いて冷たい飲み物を振舞ってもくれます。
優しい調律師に、庭師はどんどん心酔していくのでした。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 7,花
2008 / 07 / 21 ( Mon )
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 8,想いを馳せる
2008 / 08 / 02 ( Sat )
1:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 7,花728 ◆hAmnyPalgs [sage] Date:2008/08/02(土) 18:18:37.24 ID:E3yd/96o Be:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜
調律師と庭師で清涼剤
2008 / 08 / 06 ( Wed )
811 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/06(水) 20:09:38.01 ID:V.mp9too Be:
調律師と庭師で清涼剤
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 9,堕ちる
2008 / 08 / 16 ( Sat )
1:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 8,想いを馳せる668 : ◆PICorehgzw [sage]:2008/08/16(土) 01:23:13.38 ID:unCe62Io
調律師と庭師の恋
A・すいーつ
B・ほのぼの
C・せつない
D・くらい
E・びっち
682 : ◆PICorehgzw [sage]:2008/08/16(土) 01:48:35.59 ID:unCe62Io
〜〜調律師と庭師の恋〜〜
-前回までのあらすじ-
悟飯の屋敷で開催された夕涼みの夜会。
あまり人の多い集まりは好まぬ調律師だったが、
庭師が丹精込めて育てたばらの花に惹かれたのもあり、
参加することにした。
そこに参加していたとある金持ちの男。
学者悟飯の案を事業に利用するつもりだと語る男は、
不躾な視線を調律師に送る。
邪険にすることも出来ず、男に促されるまま
暗い庭に面したテラスへと二人は移動した。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 10,悪夢
2008 / 08 / 29 ( Fri )
1:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 1,始まり前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 9,堕ちる870 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/08/29(金) 20:17:16.37 ID:x4.Td9Yo Be:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜
開いた窓の枠に、半ば体を預けるようにして
調律師はどこか遠くを見るような、
視線の置き所のない深い霧の中を眺めているような
そんな眼差しで庭を見詰めた。
庭木の陰に庭師が隠れ、また現れ、せかせかと歩き働く姿。
それがなんと眩しく映ることだろう、と、調律師は深い感慨に包まれている。
あれはきっと闇を知らない。
深い沼に足を取られたこともないのだろう。
そんなことをぼんやりと考えながら、知らず知らずのうちに溜息を漏らす。
ちょうどそんな時だ。
部屋のドアを控えめなノックが揺らす。
悟飯「ピッコロさん?起きましたか?」
おはよう調律師・夜会前
2008 / 09 / 09 ( Tue )
130 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/09(火) 06:32:16.44 ID:TxaijjYo Be:
〜〜おはよう調律師・夜会前〜〜
調律師は静かに目を開ける。
そっと身を起こせば、身に掛けていた薄手の掛け物がはらりとベッドへ滑って行った。
カーテンの向こうから差し覗く日の光。
少し沈んだ印象を与える寝室の中で、その周辺だけが眩い。
ピッコロ「……朝か」
己に言い聞かせるように呟き、音もなく床に降り立つ。
寝台の下に置いてあるスリッパに四つ指のつま先が滑り込み、
体を窓際に運んだ。
カーテンを開き、窓を開放する。
視線を左に流せば、小さな花壇。
咲き誇る花に笑みが浮かんだ。自然と。
美しい花をひらかせるために、あの小汚い男がどのように努力したのか
調律師は良く知っている。
そしてあの男のおかげで今の自分は庭を見るたびに爽やかな気持ちになれるのだ、と、
調律師は良く感じている。
ピッコロ「今日もあいつは来るだろうな」
昼前に入っている仕事が終わったら、麦茶を作って待っていよう。
そう思いながら調律師は窓を閉めた。
少しだけ、己の心が浮き立っていることに、
調律師は気付いていない。
おはようマジュニア
おはようティンク
おはよう31センチ
おはよう現代
おはようチャオズ
調律師と庭師・夜会前のいつか
2008 / 09 / 14 ( Sun )
868 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/09/14(日) 02:02:56.97 ID:c2DLeswo Be:
〜〜調律師と庭師・夜会前のいつか〜〜
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 11,過去
2008 / 10 / 07 ( Tue )
410 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/10/06(月) 23:33:17.87 ID:0nLvpL.o Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
前回のおはなし
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 10,悪夢 穏やかな元教え子は、己の尊敬する相手が、
封筒を受け取る指先に滲ませたためらいに気付きはしなかった。
悟飯の屋敷を早々に辞し、調律師は足早に門を出る。
テラスの暗がりで掘り起こされた、忌まわしい記憶が脳裏をよぎる。
俺「先生!」
ピッコロ「 ……、 ああ」
記憶を背後に置き去りにしたいとばかりに足を早める調律師の、
背後から聞き覚えのある声が掛けられた。
一拍置いてから、歩みを止める。
振り返った調律師を見て、はにかむようなうれしげな顔をしていた庭師が、
表情を僅かに顰めた。
俺「どうかしたとですか、せんせい」
ピッコロ「…何がだ」
俺「顔色が悪いでがす」
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 11,バラの香り
2008 / 10 / 07 ( Tue )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 11,過去526 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/10/07(火) 22:01:48.16 ID:Adu2I0Mo Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
それは手ひどい裏切りだった。
だがピッコロは何度も何度もこう繰り返し、
その出来事を忘れようとしていた。
ピアノを弾く指が足りないことに比べれば、
どんな苦難も大したことではない、と。
だがその出来事は確かにピッコロの心にヒビを入れている。
少しでも衝撃を加えられればその傷が痛んで、
思い出したくなくとも記憶が蘇ってくる。
町は雪で覆われ、しいんと静かな夜更けのことだった。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 12,心の凪
2008 / 10 / 09 ( Thu )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 11,バラの香り602 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/10/09(木) 00:54:54.48 ID:p4CjIoso Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
徐々に陽射しもその眩しさを和らげ、いつしか季節は気付かぬうちに移り変わってゆく。
日々変化してゆく空気が心地よい秋の朝、
早めに起きだしたピッコロは着替え終わってから窓の外を見た。
美しく咲き誇っていた花壇は、庭師の手により処理がなされ、
寒々しく土の茶を露にしている。
手元には件の花の種が残されていた。
秋はどんな花が良いですか、と、庭師はおこがましくて尋ねることが出来ず、
来年もこの花を植えてくれるか、と、調律師は遠慮して頼むことが出来なかった。
悟飯の屋敷へ出向く際、偶然前庭で庭師が作業をしている時に
時折声を掛ける程度のつながりとなった二人だったが、
以前はその挨拶すらろくに交わしたことがなかったのだ。
庭師はそれでも幸福だ、と感じている。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 13,夏の終わり
2008 / 10 / 18 ( Sat )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 12,心の凪155 ◆PICorehgzw [sage] Date:2008/10/18(土) 11:45:16.28 ID:U4sCDXAo Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
少し季節を遡り、まだ夏の日差しが眩しい時節。
調律師は汗の一滴も肌に乗せず、悟飯の屋敷へと向かっていた。
その足の運びはゆったりとしたものだったが、
歩調は早い。
秀でた足の長さが可能にするその歩みで門を潜る。
前庭に視線を巡らせることはもはや習慣になっている。
庭師の姿がないか探すだけではない、
庭師が丹精籠めて手を入れている庭の美しさを楽しむのだ。
ピッコロ「……美しいな」
密やかに呟き、ゆっくりと再び歩みだす。
この屋敷のテラスで蘇った悪夢はまだ記憶に新しいが、
それで庭の美しさを喜ぶ気持ちを損なうほどに
ピッコロは、弱くはない。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 14,冬の中の温もり
2008 / 12 / 11 ( Thu )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 13,夏の終わり461 ◆PICorehgzw [sagesaga] Date:2008/12/11(木) 14:02:02.68 ID:aLOffbgo Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
調律師の、余り家具の多くないシンプルな家の中。
書き物机の片隅に、少し土の汚れがまぶされた白いガーゼの包みがちょこんと乗っている。
中には、黒に近いこげ茶の種。
ころりと丸みを帯びたそれは、全てが全て瓜二つで、
だがどれも全て少しずつ違う。
調律師「……」
手紙を書く手を少し休め、しんと冷える室内の空気のせいで
大分前に湯気を消したぬるま湯を口に運ぶ。
白い陶器のティーカップは、飾り気がなく味気ないほどにシンプルだ。
だがそれが調律師の鮮やかな緑の肌に良く映える。
視線が、種包みへと投げられた。
秋の始めに、庭師が集めてくれた、庭師が調律師の庭で育てていた花の、種。
調律師「種から育てることは、…オレには難しいだろうな」
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 15,思い出と明日
2008 / 12 / 17 ( Wed )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 14,冬の中の温もり35 ◆PICorehgzw [sagesaga] Date:2008/12/16(火) 23:01:16.02 ID:h.BCzZso Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
窓の外は早くも暗くなり始め、明かりを照り返す白い雪が
ひらひらと落ちていくさまがどこかもの寂しい。
だが窓のこちら側は暖かく、悟飯も、その妻ビーデルも
幸せそうに笑み、その頬はばらのように明るい。
ピッコロ「来年の秋のはじめ頃になるのか」
ビーデル「ええ、…うふふ。寒くなり始める頃だから気をつけないといけませんね」
ごく親しい者だけ呼んだ夕食会は和やかに進んだ。
呼ばれた調律師は食事こそ採らないものの
微笑みあう弟子夫婦を見守りながらグラスを傾けるその表情は、
確かに常のそれよりも和らいでいる。
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 16,初秋の風
2009 / 08 / 25 ( Tue )
前スレ:
〜〜調律師と庭師の恋〜〜 15,思い出と明日482 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga] 2009/08/25(火) 21:54:27.95 ID:WnoJfl2o Be:
〜〜調律師と庭師〜〜
ビーデル「ほら、ピッコロさんも抱いてあげてください」
そう言って若い母親がそっとピッコロに近づいていく。
胸に抱かれている白いレースの中には、柔らかく小さな赤ん坊。
まだくしゃくしゃの顔で、今にも泣き出しそうな彼女を見ると、
調律師は己が手を差し出すことは出来なかった。
ピッコロ「い、や…オレは」
ビーデル「大丈夫ですよ、ほら、腕をこうやって…頭を支えて」
ピッコロ「む、無理だ、壊してしまう」
悟飯「そうですよね!!!怖いですよね。ボクもなかなか抱けなくて」
両手を握り力強く己の元教師に同意する館の主人は、
まだ幼さすら残す面差しを嬉しげに輝かせながら
妻に抱かれるわが娘をうっとりと見つめる。
悟飯「ちょっと予定より早くて不安だったんですが、元気に生まれてきてくれてよかった…」
ビーデル「ふふ、この人もピッコロさんと同じこと言うんですよ」
ピッコロ「む?」
ビーデル「壊してしまいそうだ、って」
悟飯「だってこんなに小さくて、…こんなに可愛いんだもの」
調律師と庭師ひとこま
2009 / 08 / 28 ( Fri )
633 以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sagesaga] 2009/08/28(金) 01:35:53.63 ID:Qdhhewco Be:
〜〜調律師と庭師ひとこま〜〜
調律師が窓から眺める先には、炎天下の下せわしく働く庭師の姿。
帽子の下から汗が滴り、顎へと流れていく。
暑いのだろうな、と考えながら、調律師は窓から離れるとピアノの前に座った。
庭師が喜びそうな曲を探すのが、調律師のくせになりつつある。
庭師「きれえな、曲でがすね」
聞こえてきた声に、指は止めぬまま視線を窓にやると、
汗を泥のついた手でぬぐったせいだろう、土塗れの汚い顔で庭師が笑っていた。
調律師「終わったのか」
庭師「へえ。3、4日後に、肥料の調子を見にまた寄らせてもらうでがす」
調律師「ああ。…入れ、冷たいものでも用意してやろう」
庭師「…すまんでがす…その」
調律師「良いから」
調律師は、ほんの少しだけ、庭師に対して不満があった。